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ゲーム見本市「E3」を総括〜ゲーム機戦争は終わった

2006年5月19日

(志田 英邦=ゲームジャーナリスト)

「War has changed.(戦争は変わった)」。

これは、コナミが「PlayStation 3」向けのソフトとして開発を進めている「メタルギアソリッド4」(コナミ)のキャッチコピーである。このコピーは、先週開催された、世界最大のゲーム見本市「E3」をまさしく象徴する言葉となった。

これまでゲーム業界は、約20年にわたって戦争を続けてきた。プラットフォームホルダー数社による、ゲーム機のシェアを競う戦争だ。長い間、任天堂がその王座に座り、いくつものライバル会社を蹴散らしてきた。1994年にはソニー・コンピュータエンタテインメントが登場し、その王座を奪い取った。

それから10年あまり。戦争は変わった。ソニー・コンピュータエンタテインメント、マイクロソフト、任天堂が相次いで次世代機を発表した今回のE3で、3社が全く違う方向を見ていることが明らかになったのである。

PS3の高価格に、会場は沈黙

とりわけセンセーショナルだったのは、ソニー・コンピュータエンタテインメントの発表会だった。「PlayStation 2」を擁して世界ナンバーワンのシェアを誇る彼らは、次世代機PlayStation 3の発売日と価格を発表した。PlayStation 3は、IBMと東芝が共同開発したカスタムチップ「Cell」を搭載。「Blu-Rayディスク(BD)」のドライブを装備する。日本での発売日は11月11日。価格は、20GBのハードディスク搭載モデルが6万2790円、60GB搭載モデルの価格はオープンプライスとした。

PlayStation 3の発表風景

ソニー・コンピュータエンタテインメントは、PlayStation 3の発表と同時に、いくつかのPlayStation 3向けのゲームや新型コントローラなどを合わせてアナウンスした。しかし、6万円を超える価格の前にすべてが色あせた。ゲーム機としてはあまりにも高価な設定だったからだ。沈黙が会場を覆った。

カスタムチップのCellやBDを生かしたソフトの発表があれば、まだよかった。しかし、発表したのは、あくまで普通のゲーム。最新作「FINAL FANTASY XIII」はともかく、PlayStation 2時代と大差なく見えるタイトルもいくつかあり、期待を裏切った。せめて「技術デモ」があればよかった。彼らはユーザーに、非常に悪い第一印象を植え付けてしまったと言えるだろう。

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