イオンとドン・キホーテによるTOB合戦〜真の勝者はだれか
(松崎 隆司=フリーライター)
ドン・キホーテがオリジン東秀を敵対的に買収しようとしたことに対抗してホワイトナイトの名乗りを上げたイオングループは、3月13日、オリジン東秀株の公開買付(TOB)を完了した。
TOBは1株3100円で、1月31日から42日間行われた。その結果、イオンはオリジン東秀の株式全体の96.67%を取得。取得総額は525億円となった。
「目的を達成した」と言いながらも、イオンにとっては波瀾の買収劇だっと言えよう。なぜドン・キホーテはそこまでオリジン東秀の買収に執念を燃やしたのか。
ニューピカソ構想のパートナーにオリジンを選ぶ
ドン・キホーテがオリジンの株式取得に動き出したのは2005年8月。
ドン・キホーテは、オリジン創業者の遺族から株を取得。8月10日に契約し、21日に引き渡しを受けた。ドン・キホーテの安田隆夫会長は同11日、オリジンに対して共同で店舗開発を進めることなどを申し入れた。
ドン・キホーテは「ドン・キホーテ」(標準規模)、「パウ」(大型店)、「ピカソ」(小型店)という3タイプのディスカウントストアを全国で合計117店展開し、15期連続で増収増益を達成している。
しかし、盛衰の激しい流通業界を生き抜いていくためには新しい業態を開発しなければならない。そこでドン・キホーテが考え出したのが次世代型コンビニエンスストアの構築(ニューピカソ構想)だった。
ドン・キホーテは300〜500m²の小型ディスカウントストアをすでに展開している。これを「ピカソ」と呼ぶ。しかし、店舗展開を加速したいと考えていたドン・キホーテは、ロケーションを選びやすく、設備投資も少なくて済むコンビニに着目した。
そこで考え出したのがピカソの良さとコンビのパワーを融合した中型コンビニエンスストア「ニューピカソ」だ。通常のコンビニは100m²の広さに3000アイテムの商品を並べている。価格は定価。これに対してニューピカソは、200〜300m²の広さに8000〜1万アイテムの商品を並べ、平均20%のディスカウントをするという。
「コンビニは、いまこそ頭打ちの状態になっているが、次世代型コンビニだったら十分に成長する余地がある。しかしドン・キホーテは店舗展開やディスカウントストアのノウハウはあっても、コンビニの目玉である弁当などの中食のノウハウがない」(高橋光夫ドン・キホーテ専務)
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