このページの本文へ
ここから本文です

検証:GMクライシス(1)〜値引き販売が諸悪の根源

2006年1月27日

(吉田 信美=自動車経営開発研究所 所長)

米ゼネラル・モーターズと言えば、世界自動車企業トップの名を欲しいままにした企業である。それがいま1992年以来の大幅赤字に苦悩している。1992年は、純利益ベースで236億ドルの赤字であった。ただ、そのときは、赤字額こそ253億ドルと膨大であったものの、赤字地域は米国内だけであった。世界の他地域は、それぞれ黒字を計上。特に欧州地域は12.3億ドルを稼いでいた。

それが、今回は事情がかなり違う。GMの純利益推移をみると、第1表のようになっている。北米だけでなく欧州も赤字、アジア太平洋地域の利益額も減少している。まさに「Crunch time(大ピンチの時)」(同社会長CEO R.ワゴナー氏)に陥っている。

GMターン・アラウンド計画を発表、北米の生産能力を100万台削減へ

ちょうど50年前(1956年)、米国自動車市場におけるGMのシェアは50.6%であった。その実力が2005年には、乗用車で22.7%へと衰退した(商用車は拡大して29.2%)。いっぽう、トヨタは乗用車部門で16.8%を獲得。全米2位に躍り出ている。

これを受けてワゴナー会長は、「GMターン・アラウンド計画」を策定した。主たる内容は、1)2006年中に組立工場5カ所、部品工場7カ所閉鎖、2)同じく2006年中に生産能力を年間420万台とする、3)2008年までに人員整理3万人、というものである。

コスト削減目標額も2006年第1四半期(1月〜3月)は3億ドル、第2四半期(4月〜6月)は8億ドル、第3四半期(7月〜9月)は14億ドル、第4四半期(10月〜12月)は15億ドルと、期を追って厳しくする方針である。(フォードも同様な計画「前進への道(Way Forward)」を1月23日に発表した)。

next: 赤字の根源は大幅な値引き販売…

(全 3 ページ中 1 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る