「三国志演義」の様相を呈するYahoo!、Google、MSN(前編)
(クリフ・ミラー=マウンテンビューデータ社長)
先日、中国人の友人が、「インターネットサービス大手のYahoo!、Google、MSNは、中国の『三国志演義』に出てくる国々の力関係とよく似ている」と話していた。歴史との比較はともかくとして、このインターネットサービス大手3社は、持てる力をフルに生かして、市場におけるより良いポジションに立とうとしている。競合する市場は、コンテンツ、検索サービス、広告、通信、eコマース、オンラインバンキングなど非常に幅広い。
人材獲得力で秀でるグーグル
インターネットビジネスの戦いに勝つには、言うまでもなく、優秀な人材が必要だ。
ここ1年の間、Yahoo!、Google、MSNは、高い技術力を持つスターを採用しようとして、競合状態あった。例えば今年の7月、台湾出身の有名な工学博士である李開復氏が、マイクロソフトを辞めてグーグルに移った。この直後、マイクロソフトはその怒りを露わにしたのか、知的財産権の侵害を理由にグーグルを訴えている。さらに10月8日には、「インターネットの父」と呼ばれるビント・サーフ氏もグーグルに入社した。
ヤフーには、Xerox PARCでGUI(グラフィカル・ユーザーインターフェース)を研究していたラリー・テスラー氏と、以前IBMのアルマデン研究所で検索技術の研究をしていたプラブハカル・ラグハバン氏が数カ月前に入社している。テスラー氏は、アップルコンピュータやアマゾンで優れた仕事をし、広く世の中に知られた人物だ。
ヤフーとグーグルに比べてマイクロソフトは、優秀な人材を引き付けられなくなっていると、最近よくシリコンバレーで言われている。とは言え、Lotus Notesの開発者レイ・オジー氏やサン・マイクロシステムズでソフトウエア・アーキテクトを勤めた宮力(Gong Li)博士などが、今年の春、マイクロソフトに入った。マイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏は、9月26日にWebサイトに掲載されたインタービューで、「マイクロソフトが人材募集の過程でオファーをする候補者の9割は入社している」と自慢している。
しかし、ここ1〜2年で見ると、どう見てもグーグルの人材獲得力がダントツで最も輝いている。その理由としては、「サンフランシスコの一流レストランの味に負けない食事が、毎日、会社の食堂でただで食べられる」、「マッサージ師に、いつでも肩や足を揉んでもらえる」といったことが冗談まじりに挙げられている。ただし、何よりの理由は、周りに優秀なメンバーがたくさん居ることにあるようだ。「大学時代に読んだ教科書の著者が隣のキューブで仕事をしている」、「いま自分がプログラミングに使っているコンピュータ言語の発明者がチームリーダーであった」という具合だ。
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