サン・マイクロシステムズよ、「iPod Moment」を目指せ
IT産業において事業を継続し発展させていくためには、時々、生まれ変わる必要がある。新しいテクノロジーが生まれれば、それに伴って新しいビジネスチャンスが発生する。生き残るため、繁栄し続けるためには、技術のトレンドをつかみ、常にビジネス戦略を進化させなければならない。米インテル元CEOのアンディ・グローブ氏は、ビジネス戦略を改めるために会社が荒療治しなければならない時期を「strategic inflection point」と呼んでいる。ここで踏ん張り、苦難を乗り越えた企業は強くなる。
米アップルコンピュータが「iPod」とその音楽のダウンロードサービス「iTMS」の事業にシフトしたのは「inflection point」を乗り越えた好例だ。アップル自身のビジネスはもちろん、音楽業界のあり方をも変えようとしている。アップルのこの戦略変更は、米国では「iPod Moment」と呼ばれている。
iPod Momentを実現した例はほかにもある。例えば米インテルは1980年代、競合企業に激しく追われた結果、メモリーチップ・メーカーからマイクロプロセサ・メーカーに変身した。フィンランドの大手携帯電話メーカーのノキアは、材木屋として100年以上の歴史を持っていた。しかし1990年代、ビジネス資源を携帯電話の製造・販売に集中して、今は世界有数の携帯電話メーカーに成長した。
いっぽう、1990年代には多くの人のあこがれの的となっていた米サン・マイクロシステムズはどうだろうか? ここ数年、不振が続き、4年間にわたって赤字を計上している(純利益ベース)。シリコンバレーでは、サンのさらなる不振を推測するのが暇つぶしのネタになっているという。サンは、今まさに「inflection point」に直面していて、どう変わるべきか、自らの進路をいろいろ探っているようだ。CEOのスコット・マクネーリ氏までが、公然と「サンのiPod Momentを生み出さなくちゃ」と口に出すことがあるという。
ローエンドにはGalaxy、ハイエンドにはNiagara
さて、サン・マイクロシステムズが最近どのようなハードウエア戦略を採って、失われつつあるマーケットシェアを取り戻そうとしているか見てみよう。
サンは9月12日、米AMD製の64ビットプロセサ「Opteron」を搭載するサーバー「Galaxy」を発表した。AMD製プロセサを搭載する同社のサーバーとしては第3世代。ローエンドサーバーを望む市場の声にこたえて、最大1プロセサ構成のモデルを用意した。「ローエンドサーバーにおけるサンの本気を示すもの」(サン・マイクロシステムズ日本法人の関係者)だという。サンが自社開発したOS「Solaris」のほか、LinuxやWindowsもバンドルして販売する。
next: Galaxyのビジネスは…
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