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ソユーズの価格が高騰

また、ソユーズ宇宙船の価格も2000年頃に比べると高騰している。これはロシア経済の回復に伴い、ロシア側が価格を引き上げているのが原因である。現在、ロシアの宇宙機は打ち上げ用ロケットも含めて全般に値段が大幅に上がっており、関係者の間では「ロシアものは底値の頃に比べて一声3倍」などと言われている。

ロシアが最初の宇宙観光客を受け入れ、ソユーズ宇宙船で打ち上げた2001年当時、ソユーズ宇宙船は3000万ドル(1ドル107円として約32億円)、打ち上げに使うソユーズロケットは約2000万ドル(21億円)と推定されていた。ところが今年に入ってから、NASAがシャトル引退後の宇宙飛行士打ち上げにソユーズを使うためロシアと交渉を行う過程で、宇宙飛行士1人の打ち上げ価格として5000万ドル(約54億円)という数字が報道された。どうやら3人乗りのソユーズ宇宙船の価格は1億ドル(約107億円)以上となっているらしい。

ソユーズロケットも、ソユーズ宇宙船と同様に価格高騰が進んでいる。欧州アリアンスペース社は、2009年から南米ギアナで無人仕様のソユーズロケットを打ち上げる計画を進めている。海外報道によると、アリアンによるソユーズの打ち上げ価格は5000万ドル(約54億円)となっている。有人打ち上げ仕様のソユーズがこれ以上の価格となっていることは、まず間違いない。

ソユーズ宇宙船に関しては、ロシアの製造能力にも問題がある。旧ソ連は、ソユーズ宇宙船の構造体を有人打ち上げだけではなく写真偵察衛星や科学衛星などにも使用していた。このため複数の製造ラインを組んで大量生産していたが、ロシアはソ連崩壊後の経済低迷期に製造ラインを1本に絞ってしまった。現在、来年以降ISSを常時6人体制とするにあたって、緊急脱出船として使用するソユーズを増産できるかどうかが課題となっている。

金食い虫のシャトルを維持すると、オリオンが遅れる

ソユーズに様々な問題が出ている上に、今年8月には、南オセチア問題が持ち上がった。アメリカは、北大西洋条約機構(NATO)入りを希望しているグルジアを支持する姿勢を見せており、ロシアと対立している。

NASAのソユーズ利用は米議会の承認を得る必要がある。従って最悪の場合、米議会がロシアの宇宙船を使うことを承認せず、アメリカはスペースシャトル引退以降、新宇宙船「オリオン」が運行開始する2015年までISSへの人員輸送手段を失う可能性が出てきた。

以前からアメリカでは、シャトル引退で大きな経済的ダメージを受けるフロリダ州など航空宇宙産業立地地域の選出議員を中心に、シャトル引退延期論はくすぶっていた。ここに来て国際状況の変化を受けて、急速に表面化したわけだ。

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