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遅れるシャトル運航、ISSはサドンデス状態に(1)

2月7日、今年初めてのスペースシャトルの打ち上げが行われ、飛行ナンバーSTS-122のシャトル「アトランティス」が国際宇宙ステーション(ISS)に向かった。今回の飛行の目的は欧州の実験モジュール「コロンバス」の打ち上げと取り付けだ。これで軌道上にはアメリカ、ロシア、欧州のモジュールが揃うことになり、次はやっと日本モジュール「きぼう」の打ち上げとなる。小型の「コロンバス」は1回の打ち上げで組立が完了するが、より規模が大きい「きぼう」は、今後3回のシャトル打ち上げで宇宙に向かうことになっている。

だが、これで「国際宇宙ステーションに日本人が滞在し、利用することができる」と喜ぶのは早い。2003年2月に起きたスペースシャトル「コロンビア」空中分解事故の後、スペースシャトルは2005年7月から飛行を再開した。それから2年半、現在までの打ち上げ回数は8回に留まっている。2006年と2007年の実績は年3回だった。一方で2004年には、ブッシュ米大統領がスペースシャトルを2010会計年度末に引退させると決定した。

子細に見ていくと、今後とも年間の打ち上げ回数は3〜4回に留まる可能性が大きい。2010年9月末のシャトル引退まで、あと31カ月。その間の打ち上げ回数は年3回(4カ月に1回)の打ち上げを行うとして8〜9回、年4回(3カ月に1回)としても10〜11回となる。

一方ISSの組み立て予定では、「きぼう」関連の3回を含め、あと11回の打ち上げが必要だ。うち2回は、場合によってはシャトル以外の打ち上げ手段を使うということになっているので、最低であと9回。つまり現状は、シャトルの運航状況によっては、ISSが完成させられるかどうかぎりぎりのところにある。

2003年のコロンビアの事故は、米航空宇宙局(NASA)が、「国際宇宙ステーションの建設を急がねばならない」という強いプレッシャーを受けている状況下で発生した。コロンビア事故の後、国際宇宙ステーションはシャトルの打ち上げ回数を減らす方向で見直された。しかし今現在、見直し後の余裕を持たせたはずのスケジュールも、ギリギリになってきている状況だ。

今後、スケジュールは厳しくなる一方だろう。ISSは、コロンビア事故以降に策定したプランを完成させられるかどうか、微妙になってきている。

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