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最有力候補のASTRO-G、「タダ」ではやぶさ2打ち上げも可能

この中で注目すべきは、ASTRO-Gだ。

実は今年度初頭まで、ASTRO-GはH-IIAで打ち上げる予定ではなかった。

VLBI衛星ASTRO-G。地上の電波望遠鏡と連携して、電波による天体の観測を行う(Photo by JAXA)。

JAXAはASTRO-Gの開発を開始したものの、打ち上げ予算は35億円しかつけなかった。これでは90億円以上の経費がかかるH-IIAでの打ち上げは無理である。重量910kgのASTRO-Gを35億円で打ち上げ可能なロケットは、ロシアの「ロコット」「ドニエプル」程度であり、実際ASTRO-G関係者はこれらロシア製ロケットの商業打ち上げを利用する検討を開始していた。

ところが今年度に入ってから、急にH-IIAを使用する方向に方針転換があった。予算措置などはまだだが、どうも政治方面から「国産のH-IIAがあるのに、なぜロシアのロケットを使用するのか」というクレームがついたようだ。

H-IIAは、ASTRO-G打ち上げについてはありあまる能力を持っている。キックモーターを付けた「はやぶさ2」を同時に打ち上げるのに十分だ(本記事の付録参考)。軌道傾斜角31度という軌道傾斜角も、惑星間軌道への投入には問題とならない。

2012年度という打ち上げ時期も、遅れ気味の「はやぶさ2」にぴったりである。同じ科学衛星ということもあり、プロジェクト間のインターフェース調整などでも円滑な意思疎通が期待できる。

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