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情報収集衛星、4機体制が完成 真に国民に役立たせる方策を

2007年2月26日

2007年2月24日午後1時41分、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-IIAロケット12号機で、情報収集衛星の「レーダー2号機」と、「光学3号機実証衛星」を打ち上げた。

これにより、情報収集衛星は、1999年に計画が始まった段階に構想された光学センサー衛星2機とレーダー衛星2機による衛星4機体制が完成することになる。しかし、衛星が取得したデータを真に役立たせるには、データを分析する技術と、分析結果を意志決定に反映できる体制が必要だ。

情報収集衛星を打ち上げたH-IIAロケット12号機(写真提供:JAXA)

最初の打ち上げから4年を経た現在、どうやら、関係者の間でも衛星という道具の特性が認識されてきたようではある。しかしきちんとデータを役立てているかどうかかは、まだ心許ない。

なによりも、情報収集衛星は「機密」の壁の向こうで、国民への説明責任を逃れている。1998年以降、情報収集衛星には約5050億円の国費が投入された。国民への説明義務を省くにはあまりに高額である。

今後、データをきちんと国民生活のために役立てる体制をきちんと構築しなくてはならない。そのためにはデータの一部公開も検討すべきである。

4機体制の運用開始に8年かかった

情報収集衛星は、地上の1mの物体を判別する(このことを「分解能1m」という)光学センサーを搭載した「光学衛星」と、電波を使って夜間や雲が出ていても観測できる分解能数mの「レーダー衛星」の各2機で構成される。4機の衛星で、地上の特定地域を1日1回撮影可能にしている。

運用の主体は内閣官房・内閣情報調査室の内閣衛星情報センターで、衛星製造は三菱電機が担当している。開発は1998年の「テポドンショック」を受けて急遽決定された。

2003年3月23日に、「光学1号機」「レーダー1号機」がIIAロケット5号機で打ち上げられた。その後2003年11月29日に「光学2号」「レーダー2号」を搭載したH-IIAロケット6号機が打ち上げに失敗。長らく2機だけの運用が続いていた。

その後、衛星2機が追加で製造された。2006年9月11日の打ち上げでは、打ち上げ失敗で衛星が2機同時に失われる事態を懸念した政府の意向で、新規の「光学2号機」のみがH-IIAロケット10号機で打ち上げられた。

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