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産業用ロボット:2015年の市場規模は2倍の2兆円に

2006年6月15日

(田井 宏介=大和総研アナリスト)

日本の機械セクターには、様々なサブセクターが存在する。工作機械や建設機械、ベアリングなどが代表例だ。大半のサブセクターの需要は、多かれ少なかれ循環変動を繰り返す。それぞれの顧客となる業界の設備投資が牽引役となるためだ。ここ数年、自動車やエレクトロニクス業界を中心に設備投資が国内外で拡大しているため、機械セクターは全般的に“活況”を呈している。しかし、その一方で、落ち込みサイクルに入るリスクが常に存在する。

こうした中で、中長期的な視点でも成長が期待できるのが、産業用ロボットの市場である。ロボットには、介護やホビー用を代表例とした家庭用ロボットと、様々な製品の製造工場で使用される産業用ロボットの2種類が存在する。筆者が特に注目しているのが後者である。アーム型のロボットシステムに中期的な成長ポテンシャルがあると考えている。

ロボットを利用する「産業」と「工程」が拡大

その理由は2点ある。第1に、ロボットシステムを使用する産業の裾野が拡大する傾向にある。第2に、主要顧客である自動車産業において、利用領域の拡大が見込まれる。従来の溶接や塗装工程から組立工程へと広がりつつある。

裾野拡大としては、食品や薬品など、非自動車産業におけるロボット使用率の上昇に期待している。国内市場の一部では、2007年問題を引き金に、労働力の一部をロボットに代替させる動きが加速しつつある。2007年問題とは、団塊世代の大量退職によって労働者人口が不足する、という問題だ。また最近では、中小企業におけるロボット使用率も上昇基調にある。「自動車のような大量生産工場」だけでなく、「多品種少量生産工場」でも使用度合いが高まりつつあると言えよう。

そもそも産業用ロボットは、プログラムを変更すれば様々な作業に使用することが可能だ。フレキシビリティが高い点が一つの特徴である。導入に伴うイニシャルコストは高いものの、多品種少量生産にも適した生産システムと言える。このため、利用顧客層が次第に拡大してきている。

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