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放送業界:二つの脅威にさらされる広告モデル

2006年5月11日

(小屋 知幸=日本総合研究所 主席研究員)

「通信と放送の融合」とは何か?

最近「通信と放送の融合」というキーワードが、頻繁に登場するようになった。通信と放送の融合は、放送ビジネスに多大な影響をもたらすと見られている。だが通信と放送の融合が何を意味し、何をもたらすかは、必ずしも明確にされていない。

融合の第1の意味は、ネットを使った放送が可能になること

そもそも通信と放送の仕組みは、それほど異なるものではない。電波やケーブルを使って情報の伝達を行う点ではどちらも同じである。ただし通信と放送には慣行的な「守備範囲」があり、そのために通信事業と放送事業のビジネスモデルは異なっていた。

かつて通信は、ほぼ電話のことを指す言葉であった。いっぽう放送は、テレビ放送とラジオ放送のことを指していた。通信は「狭帯域(ナローバンド)」で、放送は「広帯域(ブロードバンド)」という特性の違いがあり、この点が両者の守備範囲を決めていた。放送用のインフラでなければ、動画のようなリッチコンテンツを伝送することができなかったのだ。

ところがブロードバンド通信の普及により、このような慣行的な守備範囲が崩れようとしている。FTTH(Fiber To The Home)の実現により、テレビ番組のような大容量コンテンツを通信(ネット)を使って配信することが可能になった。つまり「通信と放送の融合」の第1の意味は、通信インフラを使って放送もできるようになることである。

図:通信と放送の融合

next: 融合の第2の意味は双方向性…

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