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学力テストは年に一度の全国得点競争か?

2008年9月11日

オカンに怒られる発言ばかりが話題になる学力テスト

もしかすると、この国は「究極の安定」(?)状態なのかもしれない。

なにしろ、国家の最高責任者が、突然ある日「辞めます」となったにもかかわらず、とりたてて問題が起きるわけでもなく、平穏無事(!)な暮らしが営まれている。「あなたと違いますから」のメイ言を残し首相が仕事を投げだしたのに、コンビニやスパーマーケットは平常どおり、公共工事や官公庁に影響があったという話も聞かない。

とりわけ、今年4月に実施された学力テストをめぐっては、橋下大阪府知事の「クソ教育委員会」発言ばかりが注目され、首相辞任によって「学力テストはどうなるの?」的な議論も起きていないようである。結局、首相なんて「誰がやっても同じ」(そうは思いたくはありませんが)、学力テストも教育改革も「決められたことを粛々と」お役人が進めていくだけのことかもしれない。

それが「安定」かどうかは別として、9月7日の「クソ教育委員会」発言が報じられてからは、地域の知りあいの誰に聞いても、学力テストというと「公表問題」になった感がある。しかも、ほとんどが「発言に問題はあるが内容は理解できる」(40代男性)という意見で、多くは「教育委員会なんてロクなことしてない」(同)からだという。

冷静に考えれば、学力テスト問題=「公表問題」ではない。学力テストが「子どもの教育に必要なのか」「子どもに役立つのか」という原則的な問題にとって、「結果(平均正答率)を公表するのか」は、枝葉末節とまではいわないが、一部の問題である。

ところが、いまや学力テストというと「公表問題」に限られ、それも「公表の功罪」について議論をしているわけではない。要するに、「教育委員会=良くない」であり「その教育委員会が公表に抵抗している」から、「公表しない=良くない」という論法が、ひとり歩きしている。

たしかに、教育委員会がしてきたことを考えると、「教育委員会=良い」とはならないだろう。しかし、それが「良くない教育委員会が公表に抵抗=だから公表しないのは良くない」という図式になるのは飛躍がありすぎる。

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