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団塊世代がいる限り、世代の問題が浮き彫りになる

私が団塊世代の動向やマーケットの調査を仕事にしているというと、「もう団塊ブームは終わったから、次のテーマを見つけないといけませんね」などと心配してくれる人がいる。大変ありがたいことだが、私はブームになるから、もうかりそうな市場だからといって(期待感がないわけではないが)、この仕事を選んだわけではない。

講演などで、いつもお話しているが、私のスタンスは自分と同じ世代の人たち、しかも、戦後すぐに生を受けて、新しい価値観の中で育ち、人口としても無視できない人たちが、どのように生き、それが社会にどんな影響を与えるのかを知りたいということである。

彼らが歩んできた道は、その世代、世代ごとに、多くの問題や新しい現象を生み出し、文化や社会に影響を与えてきた。たとえば、20代では新しい音楽や芸術を楽しみ、30代では住宅ブームを創り出し、40代では企業戦士と揶揄され、50代では雇用体系の崩壊を経験し、自分の道を振り返らざるを得なかった。そして、60歳になった今は、高齢社会を迎え、悠々自適どころか、第2の人生の新しい生き方を模索している。

であるならば、今後も、この塊はその世代ごとの問題やテーマを浮き彫りにするだろう。退職して間もない今の主な関心事は働くことと健康だが、今までは親の問題だった高齢者問題も、いずれは自分自身のことになる。彼らが楽しむレジャーはどんな姿になるのだろうか。住宅問題は? 家族との関係は? 福祉や医療は? ネット活用は? そして、あまり考えたくはないが、最後には火葬場やお墓・埋葬方法の問題に行き着く。提供できるものはいくらでもある。

人口の多さと長寿であることからして、今までの常識では計り知れない現象が出てくるだろう。団塊世代の大多数が消えていくまで、この世代は、永遠に問題として、また市場への影響勢力としてあり続けるのではないか。これが、私の考えだ。

アリア
事業内容
・シニア世代の暮らしと行動研究
・シニア世代への情報提供
・シニアコミュニティの企画・運営など。

NPO法人シニアわーくすRyoma21
「Ryoma21」は、主に50代を対象に、アクティブに生きるための仲間つくり、活躍の場作り、仕事作りを支援している会です。何かやりたいと思っている人が、それを実現するために仲間を募り、自己表現を行い、社会との接点を創り出す場です。モットーは、「いくつになっても、人は夢を語れる、学べる、成長できる、活躍できる」。

松本 すみ子(まつもと・すみこ)

早稲田大学第一文学部東洋史学科卒業。IT業界で20数年、広報、販促、マーケティングを担当。

シニア世代の動向に注目し、シニアライフアドバイザー資格を取得。2000年、団塊/シニア世代の動向研究とライフスタイル提案、コンサルティング、執筆などを主要な事業とする有限会社アリアを設立。

2002年9月、シニア世代の仲間づくり・活躍の場づくりの会「おとなのオピニオンコミュニティRyoma21」を主宰。2007年、「NPO法人シニアわーくすRyoma21」となる。

日経BP社のシニアサイト「セカンドステージ」で、「本当にやりたい仕事って何」「充実生活見つけた」のプロデュースならびに「団塊世代のための定年準備講座」の執筆を担当。

著書に、「自分分析!つまらない毎日なら『好きな』ことで独立しよう」、「心理系の仕事を見つける本」などがある。最新刊は「そうだったのか! 団塊マーケット 本気で取り組むビジネス戦略」(経済法令研究会)。

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