そこで、団塊世代と介護・福祉事業とのかかわりだ。私は、今後、団塊世代は、この介護保険を取り込まない分野に、力を生かしていく人が増えるのではないかと思っている。
特に、団塊男性は、いわゆる要介護者に接触しての介護は苦手な人が多い。先の「介護労働実態調査結果」でも、男性従事者は20歳代、30歳代(29.9%)がほとんど。50歳代・60歳代は合計しても15%程度だ。定年を迎えて、時間ができたからといって、経験が乏しく、苦手と感じる介護の現場に入ってくる男性は、残念ながら少ないのではないだろうか。
もちろん、自分の親の介護は妻任せでなく、男性も平等に担ってもらわなければならない。先に書いたように、慢性的に介護従事者が不足している現状では、50歳代、60歳代はまだまだ使える。体力ある男性は大いに歓迎だ。若い世代と違って、比較的低賃金でも、自分の生きがいとして、社会奉仕として活動することも考えられる。
しかし、その活動を介護の現場に限定してしまうと、介護・福祉からは逃げていってしまう。だったら、ハードルを低くして、この分野に関心を持ってもらう方がいいのではないか。福祉は何も介護だけではないのだから。
幸い、団塊世代はビジネスのプランや事業の運営には能力のある人が多い。まだまだ働きたいと思っている。大もうけはしないが満足感を得られる社会起業家として、新しいタイプの福祉事業参入者として、活躍してもらう道もある。それならば、まだ、福祉関連事業には多くの可能性があると思う。そういう方向に目を向けてもらう施策も必要となるだろう。
団塊世代のかかわりにより、介護事業の裾野を広げるような分野が育つ。そうなることによって、日本は本当の福祉社会に転換できるのかもしれない。
●アリア
事業内容
・シニア世代の暮らしと行動研究
・シニア世代への情報提供
・シニアコミュニティの企画・運営など。
●NPO法人おとなの暮らしと仕事研究所
「Ryoma21」は、主に50代を対象に、アクティブに生きるための仲間つくり、活躍の場作り、仕事作りを支援している会です。何かやりたいと思っている人が、それを実現するために仲間を募り、自己表現を行い、社会との接点を創り出す場です。モットーは、「いくつになっても、人は夢を語れる、学べる、成長できる、活躍できる」。
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