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コムスン問題で考えた団塊世代と介護〜団塊の身近に迫る介護問題(1)

2007年6月14日

(松本 すみ子=アリア代表)

今、“第2の人生”の基盤が二つ揺らいでいる。一つは社会保険庁のずさんな年金管理、もう一つはグッドウィル・グループ傘下のコムスンに象徴される介護問題。まもなくセカンドステージに入る団塊世代にとって、どちらも無関心ではいられない。ただ、年金ほど、介護問題にピンときていない人が多いのではないだろうか。年金は誰にでも関係するが、介護の必要性は人によってばらつきがあるからだ。

しかし、今までに例のない高齢化社会となり、介護も前例を基準にして考えたのでは対応できなくなっている。そして、人口の多い団塊世代はまもなく現実に直面する。他人事ではなく、一度は自分自身の問題として考えておく必要があるだろう。今回は「身近に迫る介護問題」、次回は「介護事業と団塊世代のかかわり」について考えてみたい。

すぐには触れたくなかった介護問題

ある会合で出会った女性から、メールをもらった。介護に携わる人たちに支援サービスを提供する「たんとぽけっと」の人である。「松本さんは団塊世代に関するテーマをいろいろと扱っていますが、介護についてはどう思っているんですか?」というものだった。確かに、今まで、介護に関してまとまったものを書いたことはなかった。

もちろん、団塊世代にとって、介護は重要な問題だという認識はある。しかし、団塊世代、特に男性は、“働き蜂”だの“ワーカーホリック”だの“企業戦士”などといわれ、今までは働くだけで自分の楽しみをつくってこなかった人々だ。

ようやく上下関係やしがらみのある会社から、また、子育てから解放されて、“さあ、今度こそ、自分の人生を生きよう”と思っている人たちに、真っ先に「介護」という、決して明るくはないテーマを提示するのは気が重い。それよりも、まず、自分を楽しむ方法を考えること、家族との絆を強くして、第2の人生に明るい兆しがみえるような生き方を考えることが先決ではないだろうか。

それに、自分のやりたいことをやって生き生きと暮らしていれば、本人の健康によく、介護予防にもなるはず。いきなり、定年後の問題が「介護」では人生があまりに辛い。しばらくは、楽しい夢(もちろん、現実も)を見てから、介護問題に立ち向かっても遅くはないだろうと思っていたのである。

しかし、今回のコムスンの不祥事から発覚したさまざまな問題点を知ると、そうそう悠長なことも言っていられないのかもしれないと考え直している。

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