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定年後の生活設計(2)〜投資に関心は高いものの知識が少ない人に支援が必要

2006年11月30日

前回は、主に団塊世代の資金に関して、退職金の使い道、年金生活への不安、世代内に存在する格差などを、データを基に分析した。第2の人生の生活資金に不安がある団塊世代は、預貯金の金利が低い今、なんとか資産を増やしたいと、投資への関心は高いはず。今回は、団塊世代の投資意欲や資産運用の動きについて考えてみた。

「貯蓄から投資へ」の流れは本物か

団塊世代の投資への関心を示すデータとして、「定年後の収入源として資産運用を考えている人」は31.5%、「退職金を株で運用したい人」は27.6%、「投資信託で運用したい人」は11.7%という調査結果がある(日経MJ、2006年7月19日消費分析記事)。野村総合研究所が2005年11月に発表した「団塊世代のセカンドライフに関するアンケート調査」でも、これまで経験した資産運用方法は、第1が株式投資(現物)で54.6%、投資信託が30.4%、外貨預金20.0%、公社債投資17.6%、不動産投資8.4%(発表文の図5「これまでの資産運用経験」参照)という結果が出た。

団塊世代の「貯蓄から投資へ」という流れは避けて通れないはず…と、金融機関は、個人資産家向けの金融商品に力を入れている。事実、最近の金融商品では、国内外の株式、債券、不動産に投資する「分散型投資信託」が人気だそうだ。

しかし、団塊世代が投資に関して本当に積極的かというと、そうでないかもしれないと思える部分もある。野村総研の調査でも、株式投資の次に多かった答えは「資産運用の経験はない」の32.2%(同)だった。実際は、特定の経験者が複数の金融商品に投資しているということなのだろう。また、リスクは極力負いたくないという意識も強い。「分散型投資信託」が人気なのも、預貯金より金利は高いものの、他の金融商品に比べてリスクが少ないという部分に魅力を感じているからだ。

野村アセットマネジメントが2005年1月に発表した金融商品に関する意識や行動に関する調査によれば、団塊世代のうち「自分で資金運用などの計画を立てている」や「新聞や雑誌などから積極的に情報収集している」という答えは、むしろ前後の世代よりも低かった。関心は高いが、案外、実際の行動には結びついていないということかもしれない。

退職金を手にしたとき

同調査では、前後の世代よりも投資への意欲が低いのは、団塊世代はまだ現役で、仕事優先のため経験が浅いのが原因としている。しかし、現実には、まだ子供が独立していなかったり、ローンが残っていたりで、資産運用までは手が回らないということだろう。なにしろ、団塊世代はまだ退職金を手にしているわけではない。60歳代が資産運用に積極的というのは、すでにゆとりある資金を手にしているからだ。

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