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定年後の生活設計〜団塊世代は豊かか? 「先行きも不安」な人は少なくない

2006年11月9日

2007年からいよいよ、団塊世代の60歳定年組が出現する。定年準備に使う資金はどれくらい必要か、定年後の毎月の生活費としてどのくらい見積もったらいいか、旅行の費用はどの程度まで大丈夫かなど、電卓片手にはじき出している人も多いことだろう。再就職するにせよ、自分で何かを始めるにせよ、自由気ままに暮らすにせよ、お金の算段を考えなければならない。

今回は、退職金や貯蓄、生活資金など、定年にまつわるお金について、複数の調査資料を基に考えてみた。また、団塊世代の考え方・現状についてもお話しする。

団塊世代の退職金とその経済効果

団塊世代が手にする退職金の総額は、いったいいくらか。手元にある資料や新聞記事を見ると、一つとして同じものはなく、12兆円、30兆円、50兆円、53兆円といった数字が挙げられている。それぞれ、どんな根拠で算出しているのだろう? このほかに5年間で85兆円というのもある。85兆円説によると、団塊世代の退職金はGDPの7〜8%にも当たるという。

この個人マネーを狙って、金融機関をはじめとする、あらゆる業界が争奪戦に参戦した。電通が推計した資料(「団塊世代の退職による消費経済波及効果について」2006年3月発表)によれば、団塊世代の退職による消費押し上げ効果(退職前後に使う金額で推計している)は約7兆7762億円に達するそうだ。内訳は、退職前が約1兆1775億円、退職後が約6兆5987億円である。

さらに、こうした直接的な効果だけでなく、さまざまな部品調達や物流などを通じて、中期的には約2倍の15兆円の生産を誘発するだろうという予測もしている。市場の期待は、高まるばかりだ。

まずは住宅ローンを返済

では、団塊世代の一人ひとりはどのくらいの退職金を手にするのだろう。総務省が2001年に発表した「民間企業退職金実態調査」には、勤続35年の定年退職者の退職金は2400万円となっている。これから退職する団塊世代も、ほぼ同じような金額を手にするのだろう。

となると、次は使い道だ。正確な日付は不明だが、団塊世代に「退職金を手にしたら、5年以内に使うか」と聞いた日本経済新聞のアンケートが手元にある。それによれば、77%の人が「半分以上は残しておく」と答えている。最も多い理由は「老後の生活資金のため」だ。「半分以上使う」と回答した人でも、使い道の大半は、住宅ローンの繰上返済と答えている。例えば3000万円の退職金を手にしたとして、半分を返済に充てれば残りは1500万円。「まだこんなにある」と思うのか、「もうこれしかない」と思うのか、微妙なところだ。

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