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団塊女性の意欲が市場に反映されるとき

2006年6月7日

繰り返し書いている通り、マーケットで最も注目を浴びているのは、今や団塊男性だ。しかし、その団塊男性。妻なしの定年後の人生は考えられないのではないだろうか。むしろ、現役時代よりも、妻の存在や影響力は大きいはずだ。

では、妻である団塊女性は、今後、どのような人生を送りたいと思っているのだろうか。専業主婦が多い団塊世代の妻たち。それで満足だったのだろうか。夫たちが会社というタガを外すとき、妻たちも主婦や母というタガを緩めたり、外したくなるかもしれない。その願望や意欲が、新たな市場や労働力を生み出す可能性がある。団塊女性はまだ若くて、元気いっぱいなのだから。

50代女性のイメージが変わった

団塊市場でヒットした商品について講演などで話をするとき、例の一つとして、カネボウ化粧品の「エビータ」を挙げることがある。私が知る限り「エビータ」は、初めて堂々と「50歳以上の女性のための」と表示してヒットした商品だ。普通なら、「50代」とか「シニア向け」などと表示した商品は、絶対に売れない。では、なぜ、「エビータ」はヒットしたのだろうか。以下は、私の勝手な解釈だが…。

第1のポイントは、「エビータ」というネーミングだ。エビータと言えば、貧しい踊り子から、美貌を武器にアルゼンチン大統領の妻になった女性。夫を助け、夫と共に政治・社会活動を行い、才色兼備な女性として国民の圧倒的人気を得た。その生涯はミュージカルにもなっているほど。

これまで日本では、年齢を重ねた女性のイメージは「おだやかな母」というものが主流だった。ところが、現代の女性たちは、そういうところには納まりきれない自分を感じている。エビータという名称は、その気分に合ったのかもしれない。

もう一つ、エビータのCMキャラクターには風吹じゅんが起用された。ご存じのように、この女優は52歳とは思えないほど若々しく、アグレッシブだ。CMにも、「50歳で初挑戦」、「家でじっとしていられない」などというアクティブなコピーが並んだ。

女性たちは安心したのだ。50代って、まだ若くてエネルギッシュなんだと。人はいろいろ言うけど、そういうふうに生きてもいいのだと。50代のイメージが変われば、そのように表示された商品を買うのも怖くない。同じ「50代」という言葉であっても、そのイメージを変えてしまうことでエビータはヒットしたのだ。

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