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団塊世代のファッション〜スーツを脱いで“脱・会社人間”を意識する

2006年5月17日

団塊世代のビジネスパーソンが、“制服”とも言えるビジネススーツとネクタイを脱ぐ日が間もなくやって来る。紳士服専門店、百貨店、スーパーなどは、団塊世代を中心とした50代の男性向けのカジュアルファッションを積極展開するようになった。

リタイア後の生き方は多彩だ。働くシーン、地域で活躍するシーン、趣味を楽しむシーン、自宅で家族と語らうシーン。ファッションは、それぞれのシーンを演出する重要なファクターの一つになる。

しかし、仕事頭からなかなか抜け切れないとの同じく、ファッションに関しても、スーツの安心感から抜け出せない男性が多い。企業社会というフォーマルな世界で30数年過ごしてきた団塊/シニア世代の多くは、どんなふうにカジュアルな装いに変わっていくのか。それを後押しできるかどうかが、提供側の課題となる。

「スーツにネクタイで“きちんと”したい」

近年のファッションは、女性も若者もカジュアル化の傾向にある。ジーンズは、着こなし次第ではフォーマルな席でも通用するようになった。しかし、団塊/シニア世代の男性の意識は、なかなか変わらない。スーツとネクタイを基本としたフォーマルなスタイルが、変わることなく保たれてきた。

昨年、少し変化があった。環境庁が推進する、夏のノーネクタイ・ノー上着ファッション「クールビズ」のおかげで、ネクタイを外し、上着を脱ぐ人が増えた。とはいえ、クールビズにやむなく同調しつつも、スーツに固執する人はまだまだ多い。

先日、あるイベントを開催するにあたって、主催者である60代の男性数人と打ち合わせをする機会があった。当日の服装をどうするかという段になって、男性は皆、「スーツにネクタイで“きちんと”対応したい」と言う。いわゆるビジネススタイルである。

私は彼らに、ぜひカジュアルウエアで来ていただきたいとお願いした。開催は土曜日の午後から夜にかけて。イベントの趣旨としても、リラックスした雰囲気で和気あいあいとやりたい。スーツ姿の男性が並んでは、いかにも堅苦しいではないか。すると、「他の参加者はカジュアルでいい。だが、われわれは主催者である。スーツでないと失礼にあたる」という反論。最終的に、カジュアルウエアで来てもらえることになったが、説得はなかなか大変だった。

スーツに包まれる安心感から抜け出す

スーツスタイルに固執するのは、楽だからではないだろうか。シャツもネクタイも、柄は違っていても、形は大同小異。そう迷うこともない。着慣れているので、間違いがない。体型もある程度隠せる。「スーツさえ着ていれば、どんなところでも通用するだろう」という安心感がある。これは、実は女性も同じで、「今日は着るものが選べない!」という日には、上下おそろいの無難なスーツで済ませたりする。

next:「ゴルフウエアならあるんだけど」…

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