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団塊世代の自立した生活を支援(1)〜食を演出するサービス

2006年4月13日

50歳を過ぎれば、ちょっと楽をしたくなるときや、今さら、やりたくないこともある。定年後ともなれば、なおさらだ。気力も体力もまだ十分とはいえ、誰しも、不慣れ、不得意、面倒なことは気が重い。そんな部分をカバーしてくれるサービスがあれば、気が楽だ。

今まで頑張ってこの社会を造り上げてきた人たちは、これから少しくらい楽をしてもいいのである。むしろ、適度に手を抜いて楽をすることが、後の人生を、自立しつつ長く生きるための極意となる。企業は、こうした人たちが人生を豊かに楽しく過ごすための生活支援サービスをたくさん提供してほしい。団塊向けビジネスのヒントは、そこにたくさん転がっている。

今回は、主に、生きる基本である「食」にかかわるサービスについて考えてみた。

モスバーガーが団塊世代をターゲットに「お届けサービス」

生活支援サービスで真っ先に思いつくのは、配達だろう。すでに大活躍しているのは宅配サービスだ。郵便局も含め、ほとんどの宅配サービスは、配達どころか、たった1個でも個人の家まで集荷に来てくれる。生鮮食品や野菜を産地から直接買えるようになったのは、宅配のおかげだ。もはや、なくてはならない生活手段である。

「訪問する」→「注文を受ける」→「配達する」。このビジネススタイルは、日本では昔、普通のことだった。八百屋、乾物屋、酒屋などの御用聞きはしょっちゅう顧客の家に出入りしていた。クリーニング屋も馴染みだった。

今、この配達システムが、新しい形で復活している。電話で注文を受けた商品を配達する商店街が各地に登場した。あらかじめカタログを配り、食材・食品・日用品の受注・配達を行う生協のパルシステムなどは、“現代の御用聞きシステム”だ。「注文を待っているだけ」から、「積極的に客に働きかける」へ。至極当たり前のビジネススタイルが戻ってきている。

私がこれから期待する配達サービスは、食事のデリバリーである。いわゆる「出前」だ。ふいの来客時や、過労や病気で食事を作れない・作りたくないとき、出前があると本当に助かる。「出前」というと、近所の蕎麦屋や中華店、寿司店が頭に浮かぶ。だが、コンビニやスーパーなども、とっくの昔からデリバリーサービスを提供している。

ファストフードでは、モスバーガーが積極的だ。2006年3月、それまで実験的に行っていた「お届けサービス」を本格的に展開し出した。若者向けサービスと思われがちだが、発表資料に、「団塊世代の高齢化による新たな市場への対応」と記載している。最も期待しているのは団塊/シニアの利用なのである。

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