このページの本文へ
ここから本文です

団塊世代の囲い込み作戦(2)〜高齢化社会の理想のビジネスが見えてきた

2006年3月23日

前回は、金融業界や旅行業界が提供する福利厚生サービスや会員サービスを紹介した。当然ながら、金融業界はマネープランから、旅行業界は旅を核とした趣味サークルからスタートし、さらに幅広い分野の充実したサービス提供に向かっている。この手法が、他の業界にも広がることは間違いない。

今回は、多彩になってきた生活支援サービスをさらにピックアップした。その作業の過程から見えてきたものは、意外にも、「シニア世代が活躍できる場の誕生」である。サービスを提供する側は、団塊世代の囲い込み作戦において、自分たちが仕掛けるサービス提供の仕組みに、団塊世代が大いにかかわってくることに気づくべきだろう。

日本版AARPを目指す

リタイア後の働き方として、「シニア派遣」が注目されている。人材派遣の分野から生活支援サービスに参入したのは、人材派遣大手のパソナだ。東京電力などと共同出資して、50歳以上を対象にした生活支援サービスの新会社「NARP」を、2005年4月に設立した。

「NARP」という名称は、全米退職者協会(AARP)を意識している。AARPは、50代以降の退職者を組織し、会員数3500万人を誇る世界最大のNPOだ。「この日本版をつくりたい」という意気込みを名称に込めたという。

NARPの最大の特徴は、得意分野であるシニア人材の派遣・再就労プログラムの提供である。働く意欲のあるリタイア組には魅力的な会員サービスと映るのではないだろうか。

このほか、飲食店・趣味や資格の講座・ホテルリゾートなどを対象にした割引サービス、メールマガジンの発行などのサービスを提供する。個人向けに生活支援サービスを提供するのはもちろん、社友会・OB会が同様のサービスを会員向けに提供する際に、その運営の受託もする。

「よろず相談」受け付けます

一方、NARPなどのサービス提供企業と利用者との橋渡しを行う機能を提供すべく準備を進めているのがNTTデータだ。2005年10月、定年退職者を対象に、金融や保険、健康といった生活全般の“よろず相談 ”を受ける「コミュニティにおけるコンシェルジュ・サービス」の実証実験を開始すると発表した。現在、NTTデータのOB組織「データ同友会」の会員2600人が参加して、実験を行っているところだ。2006年3月末まで実験を行い、7月以降にサービスを開始する予定だ。

このサービスは、「ブログを用いた情報交換サービス」と「電話およびインターネットからのよろず生活相談サービス」の二つで構成される。ブログは、NTTデータがすでに提供しているブログ「Doblog」のシステムを利用し、団塊世代向けに操作性などを改良してスタートする。

next: 生活相談では…

(全 3 ページ中 1 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る