このページの本文へ
ここから本文です

(諏訪 弘=フリーライター)

 当初4回だった予定を8回までオーバーして、ついに最終回。ああ、編集部としてはもはや何も言うまい語るまい! まず大過なく当連載の終了を迎えたことに胸をなでおろした次第である。一方で無名ライター氏改め無名社長氏は、新連載のスタートを画策している…。

会社設立後の手続きあれこれ

皆さんは、この国の将来やご自身の老後に対して不安をお持ちではありませんか? 私に不安はありません。

年金がありますから(※1)。

前々回の当連載でも書いたように、法務局は登記した日をもって会社設立とみなす。しかしこの場合の「設立」は、あくまでも書類上のことだ。設立した会社が実際に営業を開始するためには、法務局のみならず関係各所への届出や手続きが必要になる。具体的に言えばそれは以下の3つだ。

(1)会社名義の銀行口座の開設
 これは、いの一番にやっておきたいことだ。しかし法務局の認証が済まないと、銀行は口座の開設を受け付けてくれない。口座開設にあたっては、一般には【履歴事項証明書】と【印鑑証明書】が必要になる(銀行によって多少の違いはある)。ちなみに【履歴事項証明書】とは、いわゆる謄本のことだ。いずれの書類も法務局での審査を通った後に発行してもらえる。

(2)税務署へ設立届の提出
 会社が納める税金は大まかにいって2種類ある。国税(法人税・消費税)と地方税(法人事業税・法人住民税)だ。前者は税務署が、後者は都道府県税事務所が管轄しており、当然、届出も2カ所に対して行なう。なお届出にあたっては一般に、【履歴事項証明書】と、【定款】のコピーが必要になる(自治体によって多少異なる)。必要書類と印鑑さえ持参すれば、その場で届出ができる。

(3)社会保険・厚生年金の加入
 地域の社会保険事務所で手続きをする。【履歴事項証明書】と【印鑑証明】を持っていけば、必要書類を渡してくれる(自治体によって多少異なる)。その場で書類に記入して提出することも可能だ。

上記の(1)は、口座を開設したい旨を窓口で告げて必要書類を出せば、銀行が勝手にやってくれる。(2)については、その場で手続きや書類記入をするのが通例のようだ。私は税務署・県税事務所のカウンターで、マン・トゥ・マンで作業した。(1)(2)とも特に迷うところではないので、本稿では(3)を中心に述べよう。

ご承知の通り、法人には社会保険・厚生年金への加入が義務付けられている。しかし、会社の負担も大きくなるせいか、中小企業・SOHOなどでは加入していないところも多い(※2)。私は、社会保険・厚生年金にはぜひとも加入しておきたかった。年金に期待しているのはもちろんだが(※3)、特に社会保険に加入するメリットを大きく感じているからである。

こう見えて私は蒲柳の質で、しょっちゅう身体を壊しては寝込む(※4)。なにしろ我が社は、私一人しか稼ぐ者のいない超弱小企業である。私が倒れると我が社は収入の途を失うことになるわけだ。しかし社会保険に加入さえしていれば、『傷病手当金』を受け取ることができるのだ。これは標準月額報酬の3分の2を、最大18カ月にわたって保険組合が支払ってくれるもので、無論のこと社長もその対象になる。(参考リンク『ビジネスパーソンの医療費』)

※1:これは皮肉ではない。私は本気でこの国の施政者と社会保険庁の善意を信じる。断じて皮肉ではない。ないといったらない。

※2:私の事業領域である出版業界では、特に未加入の会社が多い。というより、そもそも労働基準法という概念の存在しない会社も珍しくない。

※3:「煙草もやめたことだし、きっと長生きするだろう」という計算が働いている。

※4:特に締め切りが近くなるとてきめんに身体を壊す。編集者から原稿の催促がある度に体熱が1分ずつ上がっていくのが自分でも不思議である。

(全 4 ページ中 1 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る