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ドイツで始めた古民家の再生活動 普及に地元から情報発信していく〜建築デザイナー カール・ベンクスさん(2)

2008年9月30日

(伝農 浩子=フリーライター)

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 新潟県の山村、松代(まつだい)を最高の場所と絶賛し、定住しているドイツ人建築デザイナーのカール・ベンクスさん。不便とも思えるこの場所をベースとして、古民家再生の活動をしている。日本人が見放した古民家に価値を見出したのは、ベンクスさん、そしてドイツに住むドイツ人の方が先だったようだ。人口が増える都市部では建て替えのため、また、都市へと人口が流出する地方では打ち捨てられたため、不要となったいくつもの民家を見かねてのことだった。古民家再生の作品や活動で、それぞれ賞も受賞している。

カール・ベンクスさん(Karl Bengs)
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冷戦に翻弄されながらつのらせた日本へのあこがれ

最新の仕事まで網羅された増補版「カール・ベンクス-よみがえる古民家」

古民家再生を手がける建築デザイナーのカール・ベンクスさんが生まれたのは、第二次世界大戦ただ中のベルリン。その約1カ月前に、父親は息子の誕生を見ることなく戦場で亡くなった。父は、祖父に続いて教会の装飾やフレスコ画などの修復を手がけていた職人。そして、大の日本好きだった。父が遺し、母が大事にしていた浮世絵や刀の鍔(つば)、日本について記したブルーノ・タウトの本などを見て育つうち、日本へのあこがれをつのらせていく。ドイツとは違う個性的な文化を持つ日本へ行きたい。子供のころからそう思った。

やがて1945年に終戦を迎え、ベルリンはイギリス、フランス、アメリカ、ソ連によって分割統治される。ベンクスさん一家は町の東側に住んでいた。

「生まれた時には西も東もなかったんですよね。それが、たまたま住んでいた場所がソ連の統治下になった」

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