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今日の自分より明日の自分、成長し続けて日本画を極めたい〜日本画家・屏風絵師 アラン・ウェストさん(2)

2008年4月22日

(伝農 浩子=フリーライター)

(前回記事はこちら

 「日本画」とは、明治時代に入ってきた油絵による「洋画」に対しての名称。特徴的な画材に膠(にかわ)で溶いて使う岩絵の具がある。19世紀に科学顔料(顔料=色の粉末)が大量生産されるまで多くの国で使われていた。しかし、今では日本独特の画材で、「鶯茶緑(うぐいすちゃろく)」といった美しい名前が付けられている。大学在籍中に初来日し、岩絵の具と出会った画家のアラン・ウェストさんは、自分が求めていたものの多くを日本で見つけたと語る。

自然を描く日本画との出会い

日本画家、屏風絵師として活躍するアラン・ウェストさんが、初めて日本に来たのは19才の時。在籍していたカーネギーメロン大学芸術学部絵画科での授業に悩んでいた時期だ。

難関を突破し、期待を抱いて入った大学だったが、モダニズムの視点に重きを置いた授業に失望していたのだ。モダニズムは、19世紀後半から20世紀初めに起こった芸術運動。伝統的なものに対抗し、過去からの決別、アートの独立性を唱えた思想で、新しい視点、新しい素材、新しい造形が求められた。

「僕は自然の美を賛美する絵を描きたくて、学びに行った。しかし、授業では、自然を否定し、無機質な人造美こそが理想であるという教え方だった」

過去からの連続性や自然との調和が人として自然であると常々思っていたウェストさんは、モダニズムによって人間であることも否定されたように感じられた。授業が辛かった。

そして、休学し、地元キリスト教教会の布教ボランティアに応募して日本に派遣されたのだ。

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