年齢のハンデを乗り越えて、米人囲碁棋士として九段に昇進〜囲碁プロ棋士 マイケル・レドモンド九段(1)
(伝農 浩子=フリーライター)
将棋と並ぶ伝統的な日本の頭脳ゲーム、囲碁。
基本的なルールは5つ程度の、とてもシンプルなゲームである。「黒と白の碁石を交互に打つ」。「相手の石を囲うと囲われた石を取れる」。「自分の石で囲った陣地の広い方が勝ち」……。古くから中国、韓国、日本で行われてきた。
日本における囲碁の総本山、日本棋院に登録している棋士は、2008年3月現在で318人。関西棋院に161人。このうちアジア系以外の外国人は3人居るが、日本をベースに活動し、最高位である九段を持つのはマイケル・レドモンド九段、ただ一人だ。
勝負師としても解説者としても活躍
「お待たせしてしまって……」

マイケル・レドモンド 九段
(Michael Redmond)
時間通りに現れたにもかかわらず、申し訳なさそうに言うマイケル・レドモンド九段(44歳)は、テレビの対局解説で見る通り気さくで快活な方だ。丁寧で分かりやすい解説が評判で、テレビに加えて、教室での指導、講演と多方面で大人気を博している。この4月から半年間、NHK教育テレビの「囲碁講座」で講師も務める。
「トーナメントのプロとしてがんばりたい……というのが本心。でも、解説などの依頼は極力、受けることにしているんです。アメリカ人のプロ棋士は私一人なので、責任もあるし、得していることもあるから。期待に応えなくてはいけないかな、という意識もあって……」
九段に昇進したのは2000年9月のことだ。最近では、2007年7月に、第8回「鳳凰杯」で準優勝に輝いた。日本囲碁連盟が主催するプロ・アマ混合参加のトーナメントだ。優勝者は、この3月までNHK教育テレビの「囲碁講座」で講師を務めていた結城聡九段。新旧NHK講師で優勝を争うこととなった。
最も力が入るのは対局の解説
「最も力が入る仕事」と語るのは、テレビなどでの対局の解説。放送局のスタジオや、対局の隣の部屋、大きなホールなどで行う。
「対局が終了してから行う後解説と、生中継などで行うリアルタイム解説の2通りがあります。前者は、対局を十分に研究して、打ち筋をお披露目する感じ。後者は対局者と競っているような感じですね。対局者は真剣勝負なので、集中のレベルが高い。それになんとかついて行こうと必死です。同時に、大勢の人に伝えることを意識しなくてはいけないので、難しいですね。特にテレビのスタジオでは、視聴者や観客の反応が見られないから」
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