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「苦情」と「クレーム」は違う 誠意を持って話を聞く〜苦情・クレーム対応アドバイザー 関根 眞一氏

2007年9月11日

(鈴木 ウサ=フリーライター)

 消費者から、取引先から苦情を受けるのは、憂鬱(ゆううつ)な仕事だ。製品の故障による返品など、明らかにこちらのミスだと分かるものならひたすらお詫びするしかない。しかし、電話代を要求されたり、部長を出せ、社長を出せと怒り続けたり、といった理不尽な苦情には、果たして応じるべきなのかどうか。

 百貨店のお客様相談室で1300件以上の苦情処理を経験した苦情処理のプロ、関根眞一氏は「苦情とクレームは違う。現場では苦情よりクレームが増えている」と言う。では対処に困るクレームを訴える人が増えるのはなぜか。クレームを受ける側が覚えておくべき、対応のテクニックとは。連載第1回は関根氏にクレーム対応の基本知識を、第2回はコールセンター研修を手がける浦野啓子氏に、クレーム対応の実践的テクニックを聞く。

※記事末尾に、クレームに関するアンケートがあります。回答をお待ちしています。

苦情は“お客様の意見”、クレームではない

■クレームと苦情はどう違うのか。

関根 一般にはクレームと苦情は混同されがちだが、私は次のように定義している。

関根 眞一(せきね・しんいち)氏
1950年埼玉県生まれ。西武百貨店入社後、全国3店舗のお客様相談室長と池袋店のお客様相談室を担当。03年に退社、NPO法人歯科医療情報推進機構事務局次長を経て、メデュケーション代表取締役。クレーム対応に関する講演多数。著書に『「苦情」対応力』『となりのクレーマー』などがある。

「苦情」とは、不満や不公平に対し改善を要求する行為。

かたや「クレーム」とは、ケガや被害を受けたことに対し、代償や保証を要求する行為だ。結果として金品を要求するか、いちゃもんをつけて相手が困るのを愉しむものに変わる。

百貨店でお客様相談室に在籍していた時代の私は、苦情に対しては「100%お客様の言うことが正しい」という前提に立ち、店の運営を改善するための「お客様の意見」として、対応してきた。

例を挙げると、「切り花を買ったんだけど、3日で枯れた」という電話を女性から頂いたことがあった。

切り花が3日で枯れる。何がおかしいのか?

もしやクレーマーかと最初は疑った。が、よく話を聞くと、「前、同じ店で同じ花を買ったときは1週間もった」とおっしゃる。家で飾っていた場所も同じだとのこと。

店に問い合わせてみたら、たしかに、店での花の仕入れの状況が以前と違っていた。

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