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沢井製薬:消費者主権マーケティングシステムを確立

2006年11月9日

(竹内 祐二=日本総合研究所 企業革新クラスター 主席研究員)

「高橋英樹の薬をください」「サワイの薬をください」

調剤薬局の窓口でこういう声が聞かれるようになった。これは、沢井製薬が1997年から実施してきたPR広告の成果である。特に、2004年から高橋英樹をイメージキャラクターに起用し、積極的にテレビ、ラジオ、新聞で広告を行った結果、ジェネリック医薬品および沢井製薬の認知度が急速に高まった。

ジェネリック医薬品とは、新薬の独占販売期間終了後に市場で販売される後発品のこと。有効成分と効果が新薬と同等で、開発費負担が小さいため新薬よりも安価に販売できる医薬品である。ジェネリックという言葉は、「ノーブランドの」「無印の」といった意味を持つ。

今回は、医薬業界でユニークなビジネスモデルを構築している沢井製薬を取り上げ、医薬業界で進行しつつあるポストモダン革命を紹介しよう。

沢井製薬株式会社の企業概要
・ジェネリック医薬品の大手メーカー
・連結売上高266億円(2006年3月期)
・連結経常利益40億円(同上)
・東証一部上場

ジェネリック医薬品は新薬の半値

ジェネリック医薬品とは、新薬(先発品)の特許期間が終了した後に発売される後発品である。近年では、2002年にガスター(胃潰瘍の薬、旧山之内製薬、現アステラス製薬)の特許が切れた。2003年には、メバロチン(高脂血症の薬、三共)とリポバス(高脂血症の薬、万有製薬)といった大型医薬品の特許が切れている。これにより、メバロチンに対しては23社がジェネリック医薬品を販売するなど、ジェネリック医薬品への注目が高まっている。

一般に、新薬一剤の開発には10年以上の期間と200億〜300億円程度の費用がかかる。これに対してジェネリック医薬品の開発は、臨床試験が小規模で済むため、5年程度の期間と5000万〜1億円程度の費用で済むと言われている。このため、ジェネリック医薬品は、新薬よりもはるかに安い価格で販売することができる。

日本は、ジェネリック医薬品の後進国

安価なジェネリック医薬品が普及するのは、世界的な潮流である。しかしジェネリック医薬品のシェアは、欧米諸国では50%程度であるのに対して、日本では20%に満たない。日本のジェネリック医薬品の普及は大幅に遅れている。

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