これを受けてなのかどうかは定かではないが、我々がこの要求をした翌日の朝、中国政府は、外国メディアをチベットに入れると発表した。この交流会の中国側の事務局は新聞弁公室で、そのトップは大臣だ。おそらく会議の主張が中国政府に伝わったのではないかと思っている。
出席した日本側メディアが「すさまじい口げんか」と書くほどの、白熱した議論が繰り広げられた。だが、その成果がこのように少しずつ表に出てきているように思う。
操作されたテレビ映像
ちょうど我々が滞在していた3月24日に、オリンピックの聖火採火式事件が起こった。ギリシャのオリンピアの祭典で、北京オリンピックに反対する男たち数人が儀式に乱入したのだ。
北京ではCNNを観ることができるのだが、この男たちの乱入シーンが映し出される瞬間に画面が真っ暗になるということが、同じ日に2度3度起きた。中国のメディアは、全く違う映像を挿入し、その出来事事態を報道しなかった。中国の国民は、全くその事実を知らされていないのだ。
「こんなことをやる国に言論の自由なんて言えるのか」と日本側が投げかけた。これに対して、何人かの中国人は「いや、これはおめでたい式典なので、乱入の映像を流すことに意味がないのだ」などと言っていた。
しかし、ある一人の、中国で著名なジャーナリストは、「もし中国がそのようなことをやったとすれば大間違いである。中国にとって具合の悪い映像を流すより、流さないほうがはるかにデメリットが大きい。全く馬鹿げている。このようなことはすべきでない」と毅然と言い切った。僕はこの発言に対して拍手を送った。
このようなギリギリのやりとりが、10時間に渡って行われた。
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