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再燃する従軍慰安婦問題でいま改めて問われていること

2007年4月5日

「選択」4月号の「軋む日米関係」という記事で、慰安婦の問題がとりあげられている。発端はアメリカのマイク・ホンダという下院議員(民主党 カリフォルニア15区選出)が今年1月末、米下院に日本政府への慰安婦に対する謝罪要求決議案を上程したことにある。

この決議案は「日本の帝国軍隊が1930年代から第二次大戦を通じてアジアおよび太平洋諸島の植民地、および戦時占領の期間に行った若い女性を慰安婦として世界に知られる性奴隷へと強制したことに対し、日本政府は正式に認知、謝罪し、明白で無条件な形で歴史的責任を受け入れるべきである」というものだ。この問題を新聞でも取り上げており、なんで今ごろというのが率直な思いである。

日中“ロビー戦争”と米議会のパワーバランス

従軍慰安婦の問題は、慰安婦にされた日本人、あるいは当時の朝鮮半島の人たち、台湾の人たちにとって非常に残酷な仕打ちであって、そのことに対して、日本人の一人として申し訳ないという気持ちを持っている。ただその問題をなぜ今になって下院に上程するのかわからなかった。

マイク・ホンダの選挙区は、東洋民族が約3割を占めており、中国系や韓国系の住民が非常に多いという選挙区事情がある。

また彼は「世界抗日戦争史実維護連合会」という中国系の反日団体から、政治資金を受けていることもわかっている。日本のアメリカでのロビー活動は、日本はアメリカの同盟国だという思いから活発ではない。対して中国系のロビー活動は、非常に活発に行われている。“ロビー戦争”の勝敗なのかなという思いもある。

実はマイク・ホンダがこういう決議案を提出したのは今度が6回目で、彼は2000年に当選して、翌年から決議案を提出している。今までは共和党系が上院、下院とも強かったので、いずれも成立しなかった。ところが去年の秋の中間選挙で上下両院とも民主党が勝ったことで、マイク・ホンダの決議案が通る可能性が極めて高くなった。そこで大きな問題として扱われるようになったのだ。

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