このページの本文へ
ここから本文です

改革を後回しにすれば傷口が深くなる

(4)麻生政権は、民主党など野党に対して、明確な“対決型”で臨むだろう。この点は、福田首相の協調姿勢とは異なっている。

麻生首相と小沢一郎民主党代表という2人の武闘家政治家の対決は、国会審議をも大きく変えていくだろう。

さて、自民党総裁選挙で逆風にさらされた中川秀直、小池百合子氏ら改革派はどうなるか。私は今回の小池氏の46票という得票は選挙環境から見て、かなりの善戦と評価している。

総裁選では行政改革や官僚改革は実質的な争点にはならなかったが、総選挙では一転して最重要のテーマになることは間違いない。

車が坂道を登れないのは、車の構造的欠陥のせいであって運転手のせいばかりではない。運転手が交代すれば坂道を登れるわけではない。統治構造(政治と行政の仕組)を変えなければ車は一寸でも前に進むことができなくなっている。自民党総裁選で封印された改革論争は目前の総選挙で徹底的に行われるべきだ。

改革は後回しにすればするほど傷口が深くなる。自民党の改革派と小沢民主党の奮起に期待する。

また、麻生新首相は、記者会見で「難題に立ち向かう」ことを誓った。それなら、統治構造の根本的改革という最大の難題に立ち向かってほしい。それを吉田茂元首相も願っているはずだ。

田中 秀征(たなか・しゅうせい)

1940年長野県生まれ。東京大学文学部西洋史学科、北海道大学法学部政治学科を卒業。83年衆議院議員に初当選。93年6月に自民党を離党して新党さきがけを結成、代表代行。自民党時代は宏池会(宮沢派)に所属。細川政権の発足に伴い首相特別補佐。第1次橋本内閣で経済企画庁長官。現在、福山大学教授。「民権塾」主宰。

最近刊の「判断力と決断力」(ダイヤモンド社)をはじめ、「日本リベラルと石橋湛山」(講談社)、「梅の花咲く 決断の人 高杉晋作」(講談社)、「舵を切れ 質実国家への展望」(朝日新聞社)などの著書がある。

(全 3 ページ中 3 ページ目を表示)

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

記事検索 オプション

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る