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松岡農相自殺で参院選の敗色強まる、内閣改造も効果は薄い

2007年5月30日

(田中 秀征=福山大学教授)

政治家の自殺というだけでも衝撃的だが、彼が疑惑の渦中にある現職閣僚であったことが輪をかけている。加えて松岡氏は、風貌や態度からしても政界有数の悪役のイメージ。とても自殺によって苦境を清算するような人には見えなかった。

遺書が数通残されていたようだが、いまだその内容は明らかではない(本稿の執筆は5月28日)。報道によると、恨みつらみを述べたようなものではなく、反省、謝罪、感謝の気持ちを連ねたものであるらしい。

叩き上げの政治家は一見コワモテに見えても、どこかに稚気や優しさがある。おそらく松岡氏も例外ではなかっただろう。それがなければ数万の人々の支持を集めることは決してできない。どこかにキラリと光るものがあるからこそ多くの支援者が集まるのだ。利権だけではとても当選の域には達しない。鈴木宗男氏や亀井静香氏もコワモテだが、その笑顔は実に無邪気で、つくり笑いではない。

安倍内閣の支持率低下にいっそうの拍車、参院選は敗北の可能性が大

今のところ松岡氏を自殺に追い込んだ理由は定かではない。

ただ5月28日の複数の朝刊が、「安倍内閣の支持率の急落」の調査結果を伝えていたことと何らかの関係があるのではないか。それによって最後の決意を固めたのだと思う。

毎日新聞は1面トップで「内閣支持率が32%と、前月より11ポイントも急落。不支持率は44%に達した」ことを伝えた。驚くべき急落だ。

毎日とほぼ同時期の日経調査では、内閣支持率は、前月の53%から41%に低下。不支持率は44%と7ポイント上昇している。設問などによって毎日新聞とは数字が異なるが、急落の程度や、不支持が支持を上回る傾向は同じであった。

また、夏の参院選で勝ってほしい政党を聞く質問(毎日)では、民主党が6ポイント増の42%。自民は5ポイント減の33%と逆転してしまった。今回の一件でこの傾向がいっそう強まるだろう。要するにこのままでは自民が参院選で敗北するのである。

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