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香港も中国大陸の優秀な人材の獲得にのろしを上げた

今年1月下旬、香港特別行政区政府ナンバー2の唐英年(ヘンリー・タン)政務長官が東京を訪れた。唐氏を歓迎するため、香港経済貿易代表部が東京・六本木のミッドタウンで昼食会を主催し、香港出身者を含めた日本在住の中国人約80名が招かれた。春節を祝う意図も兼ねての集まりに私も顔を出した。

唐氏はその席上でスピーチを行った。ひと通り、香港の現状を紹介した後に、なんと熱っぽく中国大陸出身者の私たちに人材誘致の話を始めた。香港政府がいまどれほど海外から優れた人材の募集に力を入れているかを強調し、ぜひその下見に香港を訪問してみたらどうかと誘う。スピーチの節々に、香港の人文的環境は日本に負けていないというニュアンスをにじませ、日本に在住している中国系の優秀な人材を香港へ移住してみないかと誘っている意図を隠さなかった。

唐氏のスピーチは、人材誘致の狙いをスマートな社交辞令で包んでいたため、半信半疑で聞いていたが、どうやら相当本気らしい。香港側の将来の発展を支える人材に対する渇望と、人材確保への意欲の強さは理解しているつもりだが、それでも香港特別行政区政府のナンバー2の高官が日本社会に対するヘッドハンティング的な誘致活動を公的な場所でやることにはやはり驚きを覚えた。

今年3月には具体的な人材確保作戦が展開された。香港経済貿易代表部が、日本にいる中国人学者や研究者などで構成している団体「華人教授会議」の関係者たちを招いて、東京・九段にある同代表部内で昼食会を開いた。話題のひとつはやはり例の人材確保だった。同代表部内部での開催による安心感もあってか、内容はよりストレートで参加者の心を揺らす作戦が出た。香港の大学教員の年俸にまで触れ、香港での就職の実利を強調しながら香港への移住を働きかけた。

そのあまりにも大胆な口説きに、主催者の熱意と意欲をいやがうえにも感じ取り、香港の変貌ぶりに驚いた。

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