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中国における「紹介」の意味(1)

2005年10月3日

(原 奈緒=北京衆邦創業投資顧問事務所)

今回から2回にわたって、中国における「紹介」の意味を分析していきます。今回は、中国において紹介が気軽な意味合いで行われていること、紹介された会社や人物の判断が紹介された側に委ねられていることを説明していきます。

投資案件でも気軽に紹介

昨年の事ですが、ある日本の貿易会社A社から中国企業B社の信用調査を依頼されました。中国企業B社のb氏は、ある漢方薬を開発したことで名が知られており、細々とですが、日本でもその製品が販売されています。B社は日本での販売拡大をにらみ、日本に製造工場を設立するため、友人知人に声を掛け、日本でのパートナーを募集しました。それで声が掛かったのが、A社だったのです。

しかし信用調査の結果は理想的なものではありませんでした。財務状況は収益に対して売掛金と買掛金が多く、法人代表者はb氏ではなく別人となっています。また同じ住所に似た名前の幽霊会社(実体がない会社)が登録してあり、怪しい感じがします。当社は信用調査報告書の結果の判断を、お客様にお任せしておりますが、ざっと見ただけでも、この会社への投資は奨められません。

このような結果がでましたが、A社はB社との合弁への意欲をまだ捨てきれずにいました。というのは、A社にB社を紹介したのは、A社と長年の取引を行なっている中国企業の社長C氏であったからです。「C社長の紹介だから、合弁を断るのに未練がある」というのが日本企業A社の考えだったのです。

「紹介」は「保証」ではない

例えば日本の場合、「○○さんの紹介」という形で紹介を受けた場合、案件が重大であればある程、「紹介された人物の能力や人柄、或いは会社のレベルが○○さんに保証されている」と取ることが多いと思います。しかし中国の場合、状況はやや異なります。

「自分のプライドや利益のために、保証できる人、保証できる会社だけを紹介するという中国人も、もちろんいます。しかしそうでないケースも多く、それを見分けることは難しいので、紹介を受ける側は『紹介には保証がない』と思った方がいいし、紹介されても判断するのは自分だと思っていた方がいい」と中国人の友人は話しています。

中国の紹介が気軽なものであることが多い例として、中国のお見合いを挙げることができると思います。私の中国人の友人は35歳で独身なので、親や親戚の紹介でよく同年代の男性とお見合いをしています。中国のお見合いでは相手の写真や履歴書を見ることは全くないそうです。最初に紹介者を交えて食事をしますが、その後の交際は本人達に任され、結婚までのプロセスは通常の恋愛と同じように時間をかけるといいます。紹介者から聞いていた話と実際の相手の条件が違うこともあるようですが、事実は本人達が自分で確認していくというスタイルのようです。

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