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香港は空コンテナの調達をする数少ない港

このように、実際に空コンテナをいかに効率よく必要とする場所に回転させるかは業界でも最優先課題で、この空コンテナの調達をできるのは、香港など世界でも限られた港しかない。香港には、コンテナの需給状況を調べ情報を提供したり、自らコンテナを保有して運用したりするコンテナ・オペレーション会社があるとともに、その分野では世界の中心的な役割も担っている。香港政府の統計によると、香港港の2006年のコンテナ取扱量2354万TEUのうち約18%の419万TEUは空コンテナであるという。特に、珠江デルタ地域の各港では、香港が空コンテナの調達・配送機能を担っており、香港とは補完関係にある。

今年の中国大陸内の物流事情は厳しい。大雪、地震、大雨など天災による物流網の寸断もさることながら、軽油不足によって保有するトラックの半数近くを運行停止している業者もある。期限内に商品を目的地に届けられない場合も多く、いったん荷物を引き受けると損害賠償を求められるので荷主からの注文の多くを断らざるを得ない状況、と香港紙は報じている。

珠江デルタ地域から北京までトラックで通常は50時間ほどだが2008年5月の時点では4日以上かかっている。中国の遅れた物流を改善すべく、戸口から戸口へ(Door to Door Network)とか、総合物流(Total Integrated Supply Chain Solution)を導入しようとする香港や欧米の大物流会社にも燃料高という逆風が吹いている。

このような状況下で、中国大陸の各地に分散したコンテナの追跡をする香港のコンテナ・オペレーションが重要な役割を担っており、珠江デルタ地域のみならず、近隣の中国各港もその恩恵を受けている。

中古船売買市場も香港にある

さらに香港は、ロンドンやシンガポールなどと同様に、中古船舶の取引を行うブローカー会社が存在するのも特徴だ。住宅と同様に船も中古売買市場が成立している。香港の船腹ブローカーの話では新造船の発注競争はほぼ終わり、これから中古船の取引が活発になると見ている。10年使用し3500TEU積載の中古コンテナ船の価格は、2007年の5000万米ドルをピークに2008年夏には3800万米ドルまで値下がりしており、今後はさらに下がると見ているという。

世界中の海運物流において香港の役割は重要なのである。

南船 北馬

長年商社で海外取り引きに従事。

ニューヨーク、ロンドン、香港、北京と20年近くを三極で過ごす。

中国との取り引きは1970年代から経験。

北京には天安門事件後に駐在。 欧米での長い経験と香港企業との付き合いも深く、海外経験が中国中心の中国通とはやや異なるクールな見方を持っている。

現在、日本香港協会理事長。

デンマーク、カナダ、旧東欧圏諸国などとの経済交流にも積極的に参加している。

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