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ネット販売されるニセモノ医薬品

今回のニセモノ医薬品問題では、ネット販売という新しい盲点も潜んでいる。日本人が中国製のニセモノをネット取引で購入する例は増えている。ただしその中身となると、一度中国に旅行を経験した人たちで、ギフトとして小分けして輸入しているようだ。香港で9万1000円で売られているルイヴィトンのバッグのニセモノは600人民元(約9000円)以下だ。ローレックスのニセモノ時計も300人民元(約4500円)からあるらしい。

一方で、中国人が海外旅行に出かけたときに一番人気があるのは化粧品だ。輸入関税が30%もするので香港などで大量に化粧品を仕入れて帰る。中国国内では、その免税価格でニセモノ化粧品が売られているらしい。

こうなるとどこで何を買うかが問題だ。アメリカのデパートなどで宝石売り場を聞くと「genuine―本物かimitation-イミテーションの飾り物か」と聞かれるが、中国で聞いたら「genuine―本物かfake-ニセモノか」と聞かれるに違いない。

ニセモノ医薬品の流通ハブとなっているドバイ

実は、ニセモノ医薬品の流通ルートとして、ドバイなどのフリーゾーンの存在が指摘されている。ドバイはその地の利を生かし空港、海運、金融の国際センターとして香港やシンガポールを追いかけている。原油高の恩恵を受けて湾岸諸国は未曾有の好況にある。

UAE(7つの首長国からなる連邦)はサウジアラビアに次ぐリッチな国だ。アブダビの石油収入とドバイの貿易収入と外貨がある。以前からドバイは、フリーゾーンを活用してインドとのダイアモンドや貴金属の取引、イランとイラク向けの自動車以外の機械類の取引があった。

しかし、現在のドバイは電機、精密機械、自動車部品に限らず、衣類、靴、かばん、サングラス、家電、AV機器、コンピューター関連機器、カメラ、時計などの生活用品、香水やタバコなどの嗜好品までドバイに集まっている状況だ。再輸出先も近隣の中東諸国からアフリカ、ロシア、インド、欧米などと全世界に拡散している。UAEの中にはドバイをはじめとして17カ所のフリーゾーンがあり、さらに11カ所がオープンの予定であるという。

日本企業も気を付けているが、ドバイに限らず香港、シンガポールなどフリーゾーンを持っている地域から、イラン、イラク、北朝鮮などの第三国へ輸出が禁じられている品物も再輸出される例がある。さらに、流通ルートに問題がなくても品物がニセモノである場合も多い。中東で流通している化粧品の10~20%、食品の10%以上、自動車修理部品の30%以上がニセモノで、そのほとんどが中国産であるとの指摘がある。中国からノンブランドで輸入しドバイでブランドを刻印する。あるいはドバイでの水際取締りを避けて近隣の首長国で水揚げし陸路でドバイに運び、再輸出と手が込んでいる。

このドバイ経由のニセモノ流通ルートにニセモノ医薬品も登場している。

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