「CEPA II」利用し独資で小売業をやり直すイオングループ
中国中央政府と香港政府との自由貿易協定「CEPA(Closer Economic Partnership Arrangement)II」を利用して、イオングループが中国に日米合弁ではない単独の資本で再進出した。香港イオングループが深センに全額出資の永旺(中国)商業有限公司(Aeon-China-Co.Ltd.)を設立したのだ。
イオングループの中国進出はこれが初めてではない。華南地域だけではなく、上海駅前や青島など中国各地に合弁会社を設立してジャスコ(吉之島)を展開していた。ただし、上海駅前店などは、鉄道利用者は低所得層であることと、駅前に買い物客は少ない、などの理由で失敗したと聞いている。2店舗あった青島では採算が合わず1店舗を閉鎖、合弁会社としての店舗は青島に1店舗残っているのみとなった。珠江デルタ地域の9店舗(9店舗合計の売り上げは15億香港ドル=約225億円)はすべて新しい独資の店舗として再出発した。
香港イオングループの石井総裁と深センイオンの小賀執行役員に現地で会えたのでいろいろな話を聞いた。それによると、独資で進出するメリットについて、合弁会社のままでは店舗展開やコンセプトづくりがやりにくかったという。また、香港で加工した商品を仕入れる場合には、CEPA IIの制度を利用でき輸入関税がゼロになるメリットが大きいという。特に、デザインに付加価値がある繊維・衣料、メガネ、腕時計などは、香港製が人気である。また、食品についても、原材料が安いことと安全性に対する信頼性が高いという理由で香港で加工している。
実際筆者は、2002年9月に合弁会社の店舗として開店したジャスコ深セン1号店が、独資の店舗として生まれ変わった様子を見学してきた。

写真 改装した深センジャスコ1号店の食品売り場
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