香港が華南地域の物流拠点に選ばれる三つの理由(後編)
前回、香港を中国大陸との物流拠点とすれば、この国際的なネットワークを効率よく利用できる、と述べた。今回は、これら物流拠点として香港が有利な三つの理由について順番に詳しく説明しよう。
第1の理由:製造業の国際分業にあわせた効率化が可能
香港貿易発展局(Assistant Executive Director)のRaymond Yip氏は、サプライチェーン・マネジメントが効率化できる点を強調した。例えば、半導体や電子産業においては、設計から部品を製造し組み立てて、完成品を消費者に届けるまでの作業が国際分業されている。特に製造においては、日本・中国・韓国・台湾・東南アジア諸国などのアジア地域で分担しているのが現状で、地域の中心に香港が位置している。
従来のサプライチェーンでは各国・地域に物流拠点となる流通センターを設けていたため複雑な物流網が形成されていたが、香港だけに流通センターを設け複数の国・地域を対象とする中心拠点とすることで物流が効率化できることを示した(図1)。これによってフィリップスでは、トータルコストの削減、高額品の在庫の削減、流通効果の改善、ジャストインタイムの保証、品質保証の強化、セキュリテイの強化などが可能となったという。

図1 物流経路をハブ・アンド・スポーク形にして効率化した例(出典:Raymond Yip氏)
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