香港は中国進出のショーケース、「零食物語」の例
香港貿易発展局と日本香港協会は、日本の地方都市において、その地域に特化した産業をテーマとする中国進出ワークショップを共同開催している。2004年は浜松地区で自動車産業に関するワークショップなどを計6回開催した。2005年も数回の開催を予定している。その中で今回は、2005年2月に札幌と福岡で開催した食品セミナーでの話題を紹介する。
テーマとして食品を取り上げたのは今回が初めだったが、その反響は大きかった。筆者もその主催者側の一人として参加したが、その熱気に率直のところ驚かされた。食品業界も他産業と同じく、高齢化・若年人口の減少によって国内市場が飽和しており、事業拡大策として海外進出、特に中国進出の機会を狙っていることに間違いはないと確信した。
その手法は、やはり他産業と同じく、(1)安価な原材料と労賃のメリットを生かし中国から日本向けに半製品または製品を輸入する、(2)中国に食品生産加工基地を築く、(3)巨大な市場(胃袋)を有する中国市場をターゲットに日本ブランドの商品(輸出または現地生産)を販売する───という3通りがある。この3通り別に中国における食品産業の現状を紹介しよう。
成功しているわけではない中国からの食品輸入と現地生産加工
日本向け食品を中国で開発し輸入することは1980年代から始まった。当初はニンニクの芽、ネギ、大根などの輸入から始め、その後、調味料、乾燥海産物、冷凍海産物(寿司ネタ、白身魚のフライなど)へと広がってきた。鶏製品は、焼き鳥用に串に刺した状態の半製品まで中国で加工し、チキンカツなどは冷凍にして日本に輸入している。このような鶏製品は中国より先に進出したタイでの経験が生きているという。
鮮魚については、渤海湾に日本が求める資源が豊富であるといわれている。しかし、中国海軍の基地があり、彼らが漁業権を掌握しているため、直接輸入する段階には至っていない。ウナギの養殖に関しては日本からの技術を持ち込み、成功している。
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