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反日デモの次に来る深刻な労働争議ストライキのリスク

2005年5月9日

中国でのデモや暴動は、通常あの厳しい寒さの冬には起こらず春から始まると言われている。したり、反日デモも陽気がよくなってから発生した。どうにか中国政府は反日デモを押さえ込んだようだが、中国に進出している日系企業にとって今後一番注意しなければならないのは、中国経済の過熱化に伴う労働者の待遇改善に関するデモとストライキである。

中国におけるデモ(上街遊行)は届出制で許可されているようであるが、今回の反日デモが暴動へと広がるのを見て、労働争議を発端とするデモがさらにストライキへと発展、放置されてしまう危惧を持ったのは筆者だけだろうか。

実際、昨年末に北京の中南海で労働者と農民の集会が計画され、最近首謀者が拘束されたということが、小さな記事であったが新聞でも報じられるようになった。現実は、報道されていないものも含めると労働者の待遇改善デモが各地で頻発しており、この事件のように冬でもデモが起こるくらい事態が深刻になっているようだ。その深刻さは反日デモの比ではない。

今回の反日デモは、中国の政治システムおよび経済システムに対する矛盾に関して中国政府が説明責任を果たしておらず、それに対する国民の無力感と密接に関係して発生したと、筆者は見ている。

政治システムに対するデモに関しては、政府側が抑圧のために軍隊を導入する可能性は否定できないが、現在の政権を直接批判するデモが起きる可能性は低いだろう。報道によれば、反日デモの最中に警察は「抗議は秩序だって行え、抗議を終えたら直ぐ大学に帰れ、帰りのバスが待っている」と呼びかけたという。

これは、デモが反日についての抗議行動なら許されるが、それが中国の政府問題にまで広がらないようにコントロールしていたからだ。1989年の天安門事件では、初めの時点で反日行動が存在していたと言われている。天安門事件の教訓を基に、今回中国政府は反日デモで十分ガス抜きが行われ、政治への批判へと広がることを防ぐことに力を注いだ。

上海の日本商工クラブから筆者宛に面白いメールが来た。4月16日のデモ当日の人民広場では、破いたり火をつけたりするために小泉首相の写真や日の丸を売る男がいたようだ。また、叩き壊されたり放火されたりした日本料理店には、近くの飲食店の人が店の中まで入り込み椅子やテーブルなど設備備品を強奪してしまったという。

next: このような低次元な話題は別として…

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