CEPAの恩恵は中国本土への消費財輸出に現れた
2004年1月1日、中国政府と香港政府の間で経済貿易緊密化協定(CEPA:Closer Economic Partnership Arrangement)、すなわち自由貿易協定が施行された。さらに2005年1月1日から、その品目・サービス分野を追加した第2段階に入った(CEPA2)。
CEPAで決めているゼロ関税適用品目は当初の374品目だったが、CEPA2では新たに713品目が加わり、実質的にはほぼ全ての香港製品はゼロ関税で中国本土に輸出できるようになった。CEPA施行後2004年末までの1年間で、総額13億2600万香港ドルの香港製品がこの恩恵を受けたとされている。2005年はさらにこの数字は伸びる見込みだ。
宝飾、医薬品、食品・飲料など消費財の輸出が拡大
実際にゼロ関税を利用している品目は何であろうか? 統計的なデータはしばらく待つ必要があるし、企業秘密もあるので余りその効果を話す人も少ないが、実際は宝飾、医薬品、食品・飲料などの高率関税の消費財の輸出が伸びている。
例えば、時計類の中国の輸入税は14〜23%、宝石類は26.7〜35%であるが、CEPAの制度ではこれが無税となる。実際、Egana Goldpfeil (Germany)社は、CEPAの恩恵を最大限利用し、時計、宝飾品、バッグなどを中国本土で販売している。同社はドイツ、スイス、イタリアのほかに香港にも開発チームがあり、香港をアジアの製品開発センターとして位置付けているとともに、生産拠点も香港にある。
同社によると、中国の宝飾類全体の市場は2003年で1000億人民元に達しており、世界で最大の市場であるとしている。中国における消費財市場のうち、時計は5番目であり、特に広州と上海では高級時計が売れている。また、外国ブランドの革製品は中国の大都市で特に強い需要がある。
Egana Goldpfeil(Germany)社は35の自社ブランドと14のライセンス・ブランドを持っているが、香港ブランドの宝飾品も、本土から香港への観光客の急増に伴い中国本土での認知度が上がってきている。したがって、CEPAをベースに香港の中小宝飾業界と日本の宝飾業界とが提携して、中国本土で宝飾業に参入する、ということも期待できる。
また、宝飾業に限らず、消費財の小売ルートとして、香港人の多くは広東省に親類縁者を持っている点に注目したい。彼ら香港人は中国本土で小売業(パパママストアー)に進出したいと思っている。消費財を中国本土に輸出したいと思っている日本の中小企業にとっては、彼らと提携することも絶好の進出チャンスとなるだろう。
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