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最近、日本国内で「外国人人材の活用」が話題に上ることが多くなった。これまでと違うのは、活用の仕方が多岐にわたってきたことだ。例えば、中国など海外にある現地法人で現地の社員を活用するだけではなく、日本の本社で活用する、日本国内で急増している外国人観光客などに対応する、より多くの優秀な留学生を呼び込み活用する、などである。留学生受け入れという点では、今年7月末に、2020年をめどに留学生受け入れを30万人にすることを目標とした「留学生30万人計画」の骨子が発表された。

こうした話を聞く際に、明確にすべきだと感じるのは以下の3点である。1つは、「なぜ外国人の人材が必要なのか」ということ。2つめは「どういう分野の人材を求めているのか」。3つめは「よく言われる“優秀な人材”が欲しいという時の“優秀”とは何か」ということだ。これらの点をすこし掘り下げて考えてみたい。

外国人人材へのニーズを明確に

なぜ外国人を採用するかという点では、大きくわけて以下の4つがある。

まず、国籍を問わず優秀な人材が欲しいということだ。これは日本人と同じように国内で勤務し、その後も同様な処遇やキャリアをたどることが前提にあろう。

次に、海外展開用のブリッジ要員としてである。最近は、中国を始めとするBRICsやそれ以外の新興国向けのビジネスが増える傾向にあるため、それら国々の事情に精通した人材の必要性が増している。また、デパートやホテルなどサービス業では、最近増加している外国人観光客の販売・接客対応人材として、特に来日数が多い韓国や中国の人材活用のニーズが出てきている。

第3に、理工系の高度な技術を持つ人材の必要性だ。これには、日本国内での理工系人材不足が背景にある。文部科学省によると、日本の工学部の志願者数は2008年度の入試で24万人程度と、ピークだった1992年の半分以下となっている。さらに理工系学部に進学した学生が途中で経済学部など文系に転部したり、卒業後も製造業ではなく、金融など従来にはあまり見られなかった方面に就職する傾向にあるのも技術者不足に拍車をかけている。また、中国など海外取引増加に伴い、アジアで技術系人材を大量採用するという企業も増えている。

第4に、最近話題となっているダイバーシティによる組織活性化である。異なる価値観を持つ人材が組織に入ることでこれまでとは違う発想が生まれるなどのメリットが考えられる。

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