中国はすでに浙江省三門県と山東省海陽市で、AP1000の「自主化委託プロジェクト」をスタートさせた。三門原子力発電所の1号機原子炉建屋は8月22日、当初の予定より67日早く基礎掘削工事を終了した。1号機建屋本体の工事についても現在、順調に準備が進められている。
また、山東省海陽原子力発電所の1号機建設現場でも、原子炉建屋の基礎掘削が行われており、こちらも計画より2カ月前倒しで進んでいるという。
政府の計画では、三門原子力発電所は世界初のAP1000型原発として、2013年に稼動する予定だ。
中国がAP1000技術を導入した目的は、これを中国全土に普及させることにある。
原子力発電に詳しい専門家は「第2世代原発はわれわれにも建設できる」としたうえで、「数基程度の第2世代ユニットを建設するだけなら大きな問題はないが、将来、100基以上のユニットを建設する可能性があるため、ことは慎重を要する」と指摘。「国民の安全と環境保護を考慮した結果、党中央は第3世代技術の導入を決めた」と話している。
現在、世界の総発電量に占める原子力発電の比率は16%だが、中国は昨年時点で2%にも達していない。2030年の中国の発電量を20億kW、原子力発電の比率が10%まで上がると仮定すると、原子力発電量は2億kWで、100万kWの原子力発電ユニットが200基必要となる計算である。しかし、現在の中国は、100万kW足らずのユニットがわずか11基稼動しているにすぎない。
「技術的にみて、来年9月にはAP1000型原発の建設に本格着工できる」という専門家もいる。
原子力発電の権威、中国科学院アカデミー会員の欧陽予氏もこの意見に同意している。欧陽氏によると、AP1000の原子炉は、ベルギーで20年以上の使用実績があるウエスチングハウスの314型を採用しており、その他の主要設備も大部分が成熟度の高いものだ。ごく一部の部品に動作検証が必要だが、これも来年9月には検証結果が出る見込みという。
技術の方向性については、他の国もすでに結論を出している。米国内では今後建設するユニット18基のうち、少なくとも12基はAP1000技術をベースに設計することが確定した。
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