欧米からの圧力も
各エアコンメーカーの収益事情があるにしろ、エネルギー効率基準の引き上げは避けられない。また、米国やEUの新エネルギー効率基準もすでに実施されている。中国製エアコンの最大の輸出先である米国のエネルギー効率要求はSEER13で、中国の2級に相当し、美的や格力にとっては可能な数字だ。しかし、1級への引き上げが検討された今年上半期、中国のほとんどすべての企業が米国へのエアコン輸出を大幅に減らし、美的やハイアールも20%以上減少した。
「われわれの製品は米国基準の最低要求(米国はエネルギー効率の最低基準値のみで、等級要求はない)に合致、もしくはそれを少し上回っているが、さらに引き上げられると難しくなる」。広東省のエアコンメーカーの技術責任者はこう述べ、中国の定速機のエネルギー効率比は基本的に3.2か3.4前後だが、「さらに引き上げられた場合はインバーターに転向するしかない」と漏らした。
EUの基準はさらに高い。今年上半期のEU向け輸出は依然として20%前後の伸びをみせたものの、昨年8月11日に発効した「EuP指令」の実施細則第1弾が先日正式に発表された。
細則が言及する製品カテゴリーは全部で5つあり、そのうち最も大きな打撃を受けるのが「待機電力」で、中国がEUへ輸出するすべてのエネルギー消費型製品に影響する。なかでも輸出額が比較的大きい事務機器、冷蔵庫、エアコン、メカトロニクス、AV製品の5品目への影響は甚大だ。
EUは、すでに中国家電製品の主要な輸出市場であり、輸出家電製品の約4分の1がEU向けとなっている。実施細則の要求に従えば、2010年以後は中国のエネルギー効率基準1級に相当する製品しかEUへ輸出できなくなる。格力は「このようなエネルギー効率基準が実施されると、中国企業の現在の製造能力では、EUのエアコン市場を日本に明け渡すことになる」と話す。
(郎朗=21世紀経済報道、広州発)
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