中国高級車市場にレクサスの衝撃
レクサスの中国での販売台数はこれまで“ひた隠し”にされてきたものの、その数字は公然の秘密である。
中国輸入自動車貿易センターのデータによると、上半期のレクサスの販売台数は1万2000台。1〜7月では1万4000台だった。また販売元のデータによると、1〜8月のベンツの中国での販売台数(輸入車と国産車を含む)は1万5900台、今年の上半期は1万3560台だった。
本稿執筆時点で、レクサスの1〜8月の販売台数のデータはまだ出ていないが、6〜8月までの2カ月でベンツの販売台数が2340台にとどまったのに対し、レクサスは6〜7月の1カ月だけで既に2000台を売り上げた。
このペースで伸びが続けば、今年1〜8月のレクサスの中国での販売台数は、輸入車だけにとどまらず、国産車を合わせた台数でも完全にベンツを抜くと予想される。なぜなら、レクサスの販売台数は、これ以前にベンツ、BMWそしてアウディといた輸入車の販売台数をすでに上回っているからだ。
レクサスがベンツを追い抜いたことは、日系高級車が2年余りの努力を経て、中国での足場を固めただけでなく、インフィニティの中国進出とともに、日系高級車が真の意味でドイツ系高級車グループに対抗する実力をつけたことも意味している。その結果、さらに、次のような問いが次々に投げかけられている。
すなわち、レクサスはBMW、アウディを超えられるのだろうか? 中国の高級車市場は米国同様、レクサスやインフィニティを代表とする日系高級車が「後発が先発の上に立つという神話」を再現することになるのか? また、レクサスの中国での成功はどのくらいのスピードで他の国にコピーされるのか? わずか20年余りの歴史しか持たない日系高級車がいったいどのような「輝かしい成果」を収めるのか?
レクサス中国地区副総経理の曾林堂氏はかつて率直にこう語った。「レクサスは米国で11年かけて高級車の販売台数でトップとなった。中国でも同様の成功を収めたい。これは私個人の夢であるだけでなく、トヨタ自動車のグローバル戦略の重要な一環でもある」。米国市場で収めた成果を目標とする一方で、米国の経験は踏襲しないというのが曾林堂氏の中国での全体構想である。
レクサスの成功によって、インフィニティも自信を高めた。北京運通インフィニティの総経理である陳蘇鋼氏は「レクサスの歩んできたプロセスは、われわれに少なくとも二つのシグナルを送ってくれた。一つは中国の高級車市場に潜在力があること、二つ目は後発にも先発を追い抜くチャンスが十分にあることだ」と語った。
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