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頭金は2割入れれば安心?

「頭金を物件価格の2割は用意しよう」という住宅購入アドバイスをよく耳にします。物件価格の80%までなら、銀行から比較的簡単に融資を受けられるからです。また「新築マンションは買った瞬間2割下落する」とも言われるため、ローン残高が資産価値を上回らないようにする予防策でもあります。

ですが、2割用意しても安心とは言えません。親の援助を受ければ1000万円以上の頭金を入れられる人も少なくないですが、1200万円の頭金で6000万円の物件を買うと、借入額は4800万円に上ります。「借入可能額=返済可能額」ではないのです。現在共働きで返済能力があっても、ずっと今以上の収入を確保できるとは限らない。ローン残高と支払能力のバランスを長期的に考える必要があります。

即日完売!なのに売れ残り?

「好評につき第1期 第2期 即日完売」という威勢のいいキャッチコピーの横に、「キャンセル住戸発生、今がチャンス」との案内…、完売なのになぜ?

「完売」は本来、契約に至った戸数ですが、業者の自己申告のため必ずしも正確ではありません。第1期で売れ残った物件を第2期以降に先送りし、さらに売れ残った住戸を、「最終期受付開始」、「キャンセル発生」と表現している例が見られます。それに乗せられて焦る必要はありません。

決算期に向けて、売れ残り物件の大幅値引きが期待できるケースがあります。しかし、買い手にとって一概にトクとは言えません。将来、マンションを売る、または賃貸に回す際、買い叩いたマンションは、その額から査定されるため資産価値が下がるからです。欲しかった物件がたまたま安く買えるならラッキーですが、買い叩きを狙うのは両刃の剣と言えます。

「数字にだまされるな」は5回連載です。次回は、9月22日(木)に掲載する予定です。

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※この記事は、日経ビジネスAssocie 2005年2月1日号に掲載した記事を元に再編集したものです。

 

加藤 正昭(かとう・まさあき)

さくら事務所 主席コンサルタント。大手住宅メーカーにて販売職、法人不動産の鑑定評価や不良債権処理業務などを経て現職。販売現場と不動産評価の経験を踏まえた住宅購入アドバイスに定評がある。

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