笑顔がプラスの連鎖を作る
日本人の多くは恥ずかしがり屋のため、笑顔もアイコンタクトも苦手である。このためどうしても笑顔ができず諦めてしまう人もいる。そんなとき、門川さんは次のように説得する。
「結果が重視される現代で、笑顔がつくれないと、絶対に損をします。歯を見せて笑うのが恥ずかしいなら、その恥ずかしさを乗り越える努力をしましょう」
表情の乏しい人や羞恥心の強い人にとって、「良い笑顔は一日にしてならず」。じっくり、焦らず、最初は下手でもいいから、自分なりの笑顔をつくるのが成功へのファーストステップというわけだ。
特に顔の筋肉が硬くなっている人は、マッサージを心がけ、ほおや口元の筋肉をほぐしておいた方が、自然な笑顔をつくりやすい。
今や笑顔は、リーダーシップや問題解決能力といった能力と同等のビジネススキルとなった。「笑顔の良し悪しで給料が変わる時代がやってくる」と、門川さんは断言する。
最後に門川さんは、笑顔のメンタル面への影響を指摘する。笑顔をつくれば、気持ちもそれにつられて楽しくなっていくというのだ。「米カリフォルニア大学のポール・エクマン博士らの研究によると、顔の表情筋や目の周辺の筋肉(眼輪筋)を意識的に動かすと、楽しい感情をわき起こす神経が活発化するそうです」
つまり、楽しいから笑顔になるのではなく、笑顔になれば楽しくなる。自然に笑顔がこぼれ、さらに販売も伸びる。笑顔がプラスの連鎖となっていく。内面からではなく、まず笑顔という「形」から入ることが重要なのだ。

割り箸を使った笑顔のトレーニングを指導する門川さん。
「実践 表情学〜仕事のできる顔 できない顔」は毎週火曜に更新。次回は、4月18日(火)に掲載する予定です。
※この記事は、日経ビジネスAssocie 2005年7月19日号に掲載した記事を元に再編集したものです。
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