実は以上の呼称の中には、後付けでEee PCなどの商品を指すようになったものも多い。例えばUMPCは、本来2006年にインテルやマイクロソフトが発表したタブレットPCの規格名。またMIDはインテルが提唱した小型ネット端末の概念名だ。だが現在ではこの呼称を、低価格ミニノートを指す際に流用することも増えた。

逆に低価格ミニノートの流行に伴い登場した呼称もある。例えばネットブックという呼称は、インテルがEee PCのような製品を指すために提唱した言葉だ。インテルはネットブックを「低スペックだがウェブ閲覧やメール送受信ができれば十分な製品」と捉えており、主な顧客は「学生や子供」だと位置付けている。

呼称の乱立からも明らかなように、低価格ミニノートの市場性についてはいまだ不透明な部分が多い。どのような商品がどのような層に受けるのか。そもそも低価格ミニノートの市場が、今後も意味のあるカテゴリーを形成しつづけるのかどうか。呼称の収束ぶりも含めて注目したい。

もり・ひろし

新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。1998年からフリーライターに。現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。辞書サイト・新聞・メルマガなどで、新語を紹介する記事を執筆している。NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。

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