一方海外では、石油メジャーの動きも登場した。最も有名な事例は、英国の石油メジャーBP社とD1オイルズ社による動きだろう。両社の合弁企業は、インド、アフリカ南部、東南アジアでヤトロファ栽培に取り組んでいる。同社では2011年までに100万ヘクタール(東京都の面積の5倍にあたる)での作付けを予定している。

需要サイドの動きもある。例えばニュージーランド航空では、ヤトロファ燃料を積極利用する方針を明らかにした。具体的には「2013年における目標年間使用量を100万バレル超」と設定。これにより二酸化炭素の排出量を40〜50%削減できるとしている。また同社では今年10月より、同燃料による航空機の飛行実験も予定している。

ただし問題点もある。ヤトロファ産地の中には「農地を潰して転作を行う」本末転倒の事例も登場しているからだ。

この問題への対応として、ニュージーランド航空が示している方針が示唆に富んでいる。同社ではヤトロファの供給地について自主基準を設けているのだ。その基準とは(1)過去20年間その土地が森林地帯や未開拓の牧草地ではないこと(2)土壌や気候が作物の栽培に適さない地域であること(3)雨水によって育まれており機械で灌漑された地でない、というものだ(同社ニュースリリースより)。

ヤトロファ栽培の経済的・環境的な持続可能性について、消費者は強い関心で注視する必要があるだろう。

もり・ひろし

新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。1998年からフリーライターに。現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。辞書サイト・新聞・メルマガなどで、新語を紹介する記事を執筆している。NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。

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