しかしながら給付可否の判断は、最終的には市町村の裁量に委ねられている。厚生労働省の事務連絡後も、依然として地域格差が存在するようだ。

その一方で今年5月13日、財務省の財政制度審議会は、介護給付の削減に関する試算を提示している。もし要介護度が軽い人について「生活援助のみの給付」を保険の対象外とした場合、給付額全体で約1100億円(うち国庫は300億円)の削減になるという。審議会はこの情報提示について「あくまで試算」と位置付けるが、財政面での逆風を暗に示したとも言える。

そもそも介護保険制度とは「社会的入院から在宅介護への変換」や「介護の社会支援」などを目指した制度だった。だが実際には、介護を家庭へ丸投げしているようにも見える。日中独居の問題は、介護保険の問題点を映し出す鏡になっているようだ。

もり・ひろし

新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。1998年からフリーライターに。現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。辞書サイト・新聞・メルマガなどで、新語を紹介する記事を執筆している。NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。

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