「○○ハラスメント」

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

イラスト:小林商事

パワハラ、アカハラ、アルハラ、ドクハラなど、カタカナ語の世界ではハラスメント(嫌がらせ)関連の言葉が増えている。これらはご存じの通り、80年代後半から日本でも広まった、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)の派生語だ。ハラスメント概念を通じた問題提起は、単に人権侵害を告発するだけではない。その背後に潜む「価値観の硬直」もあぶり出している。

ハラスメントの話題に関連して、最近では幸田シャーミン氏の名前を思い起こす人もいるだろう。前・国連広報センター長の幸田氏が、国連本部広報局に所属する上司から受けたとされるパワーハラスメント(職権を盾にした嫌がらせ)を告発した問題だ。同氏は、組織内の不正経理を発見したため監査を要求。するとそれをきっかけに、組織ぐるみで彼女を辞任に追い込もうとする嫌がらせが起こったという。一方、上司の主張はこれとは真っ向に対立している。そもそもこの問題は「彼女の部下に対する」嫌がらせが発端だとしている。報道の範囲では、詳細について不明な部分も多い。

マスコミでは、このようなハラスメント関連の報道が定常的に登場する。例えば今年5月の1カ月間、日本経済新聞でハラスメントという言葉を用いた記事は全部で6件存在した。またこれ以前も、月数件の該当記事が存在している。

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